KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

心が雨漏りする日には (青春文庫)

心が雨漏りする日には (青春文庫)

心が雨漏りする日には (青春文庫)

作家
中島らも
出版社
青春出版社
発売日
2005-06-09
ISBN
9784413093187
amazonで購入する

心が雨漏りする日には (青春文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yoshida

中島らもさん自身の躁鬱病、アルコール依存症の体験記。らもさんの軽妙な語り口で書かれているが、内容は壮絶だ。著名ならもさんが、ここまで自身の経験を克明に記載し出版してくれた事は精神疾患への対処と理解に大きな影響があると思う。特に自死を決意し大量の冷や汗が流れる場面、躁状態が進展して「いっちゃっている」状態になってしまった場面は壮絶である。この作品は、うつ病は治療すれば治る病気と前向きに締め括られる。私も抑うつ状態となり、休職し復職。投薬を続けている。この作品に何度も励まされた。多くの方に読まれて欲しい作品。

2016/12/21

nuit@積読消化中

らもさんのエッセイはおもしろい。アルコールやら薬物依存やら、躁鬱病になってしまったお話とか、本当はとても大変なことになのに、肥やしにして楽しんでいる。そして、海外ロケでの話など、楽しめる時代だったのかもしれない。当時テレビで拝見するらもさんは、ホント、常に酔っぱらってるかのような状態で、けど次々と作品も生み出すし、すごいおっさんだな、と思ってました。しかし、それがあっという間に亡くなってしまい、今でもそのニュースは憶えてます。巻末の本上まなみさんのらもさんへの贈る言葉もほっこりしてて良かったです。

2019/04/21

テツ

中島らものエッセイ。アルコール中毒。躁鬱の病。なんというか自分の世界をどう捉えるのかというのは、全て自分に由来するんだなあと。楽しむのか苦しむのか。周囲なんて関係ない。全ては自分で決定することができる。めちゃくちゃに生きたことが彼の創作の肥やしにはなったんだろうし、彼の人生が全て不幸だとは決して思わないけれど、もう少しだけ身体に気をつけて長生きしてことばを生み出して欲しかったな。自らの全てをすり減らして書いていたであろうきもちをもう少しだけ読んでみたかった。つくづく惜しい。

2019/07/19

黒猫

中島らもさんの躁鬱病の体験記。なぜ廃版なのかわからない。めちゃめちゃ勇気をもらえるのに。明るい悩み相談室をやっていた時に、うつ病になっていたとは思わなかったし、アル中の中で「今夜全てのバーで」を書き上げたり、ガダラの豚、頭の中がかゆいんだ、等の名作は全てらもさんが心をすり減らしながら書いたものなんだと再認識しました。らもさんはこの世にいませんが今の精神疾患の多さを予見しているエッセイ。読みやすいしオススメしたいと思います。絶版なのはあまりに惜しい。図書館などで借りて皆さんに読んで欲しい本です。

2018/03/16

黒猫

再読。らもさんの躁鬱病体験記。とともに自伝的なエッセイ?体をアルコールに染めながら、アイディアを出す創作活動は体を痛めつけ、らもさんの天寿を早めたのかな。でも、らもさんの作風は普通の作家さんが書くのとは明らかに違います。今でも異彩を放っています。中島らもという作家さんが現在にも愛されているのは、この生き方とそれに伴う作風だからに他ならない。らもさんは大好きだけど、この作風は自分の命と共にあった。今夜すべてのバーでを始めとした作品の数々。身を削りながら逝ってしまったらもさんの本をこれからも愛します。

2018/04/10

感想・レビューをもっと見る