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禅とジブリ

禅とジブリ

禅とジブリ

作家
鈴木敏夫
出版社
淡交社
発売日
2018-07-04
ISBN
9784473042590
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「禅とジブリ」のおすすめレビュー

キキがジジと話せなくなった理由は? ジブリ映画には禅問答が隠されていた!

『禅とジブリ』(鈴木敏夫/淡交社)

 仏教は多くの日本人にとって身近な教えのひとつ。強く信心している人もいれば、物心つく前から大人の真似をして家の仏壇に手を合わせていた程度という人もいるだろう。また、信徒ではないけれども禅寺に行き、坐禅会に参加したことがあるという人もいるかもしれない。

『禅とジブリ』(鈴木敏夫/淡交社)は、スタジオジブリのプロデューサーとして知られる鈴木氏と、細川晋輔和尚(龍雲寺住職)、横田南嶺老師(円覚寺派管長)、玄侑宗久和尚(作家・福聚寺住職)の3人の禅僧との対談集である。鈴木氏自身、名古屋の仏教校の出身というのが縁で寺に興味を持つようになったという。本書では、禅の精神に基づいた互いの考えや経験の他、宮崎駿監督や故・高畑勲監督との関係性、ジブリの映画作品にも触れ、禅との関係性や共通する考え方を紹介していく。

■「魔女の宅急便」で黒猫ジジが話せなくなった理由は?

 例えば、坐禅について。細川和尚は「坐禅はゴミ捨て場」だと語る。「坐禅は何かを得るというより、捨てる場だと思う」、あるいは、「何かわからないことがあると、すぐにスマホに答え…

2019/7/22

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2019/11/2

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禅とジブリ / 感想・レビュー

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nico🐬波待ち中

言わずと知れた、スタジオジブリの名プロデューサー鈴木氏と三人の禅僧による禅問答。ジブリと禅との数々の共通点に驚かされた。鈴木氏によるジブリ作品や宮崎駿監督に関するエピソード、仕事との向き合い方・生き方等々、感心したり感動したりの連続で付箋紙張りまくりとなった。宮崎監督は「今、ここ」の人だという。過去や未來にとらわれず、今この瞬間、目の前のことに集中するパワーに感心する。そして宮崎監督は今なお、成長を続けているという。その強靭な精神力をいつまでも失わず熟成し続けて、新たな作品で我々ファンを楽しませてほしい。

2019/07/28

かりんとう

ジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏と3人の禅僧との対談。同じ禅僧でもそれぞれの禅があるというのは興味深い。ジブリの裏話も楽しい。長年の謎、魔女の宅急便でジジが途中から話さなくなった理由が判明しスッキリ。心に残った禅語をいくつか。『柳は緑花は紅』自己解釈には自我が入るもの。ありのままを見る無垢な心を持とう。『本来無一物』人間誰しも何も持ててはいないし、1人では何もできない。『1日暮らし』良い事も悪い事もその日だけと思えば執着を捨てられる。過去と未来を分断。『当初即ち蓮華国此の身即ち仏なり』今ここが最上の地。

2019/10/13

T2y@

禅僧との対談集だかスルスル読めて、読後はアタマもスッキリ楽になった感。 「となりの山田くん」興味外だったけど、これ観たくなったなあ。

2018/11/19

たまご

タイトルに惹かれて購入。「宗教とエンタメ」という相反する世界の二者は果たしてどういう話をするのか?話は噛み合うのか?と興味を持ちましたが、ジブリ(=鈴木氏)は「禅」の影響を受けているとは知りませんでした。どの禅僧の方も(字面ですが)誰かの受け売りではなく、自分の言葉として鈴木氏の質問に受け答えしていた場面が印象的でした。昨今スマホが必需品となり、情報のシャワーを浴び続ける日々ですが、人間としてこの世界に生きる以上、本当に大切なものは昔から変わらないですよね。脱線しますが悔いのない人生を送りたいものです。

2022/10/16

assam2005

「禅とジブリ」この組合わせって全然関係が無いように見えるのに何故?ジブリ・プロデューサー鈴木さんが三人の禅僧と対談形式で禅問答。禅僧の言葉のあちこちにジブリ作品のワンシーンや登場人物の台詞が重なり、禅をベースとした日本色濃い、特有の世界観だったのだと、今更ながらわかりました。ジブリ作品が心に響く台詞が多いのも、このため。あまりに自然と心に染み込む台詞の数々。新たな見方を発見しました。

2018/10/23

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