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全身翻訳家 (ちくま文庫 こ 39-1)

全身翻訳家 (ちくま文庫 こ 39-1)

全身翻訳家 (ちくま文庫 こ 39-1)

作家
鴻巣友季子
出版社
筑摩書房
発売日
2011-08-09
ISBN
9784480428493
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全身翻訳家 (ちくま文庫 こ 39-1) / 感想・レビュー

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mizuki

翻訳家という仕事を独学で学んだというお話にはびっくりしました!日々の暮らしの中で、これは英語で何と言うんだろうかと、ふと考えてしまうあたりはやはり翻訳家だからなのだろう。くすくす笑える食のエピーソドに鴻巣さんのユーモアを感じ、お仕事のお話では、著者の英語への熱い想いを知ることができました(*´◡`*) 解説の穂村弘さんも良かったです。また『ヴー』のお話が読めたのも笑えました(。 >艸<)

2018/07/31

しーふぉ

翻訳とは解釈ということ。ガルシア・マルケスのシナリオは光景を頭の中でバラして、次々とコンテのようなものを作り、シナリオを完成させていく…鴻巣さんは丁寧に文章を作る方だなという印象です。

2019/08/07

Nobu A

鴻巣友季子著書3冊目。2011年初版。長らく待った。暫くプレミアが付いていたが、定価より落ちた好機にアマゾン中古本購入。翻訳家には言語感覚が鋭く巧みな文章を綴る人が多いように感じる。単語一つ取っても緻密な選択。著者もその一人。加えて、諧謔的で楽しませてくれる。「暴力弁当」や「おひとりさまごっこ」も面白かったが、第5章「さあ仕事しよう」で言語化された所作や思考に思わず膝を叩き、心の襞に触れる。穂村弘の「解説」も秀逸。タイトルが粋。正に全身でことばを感じているのがひしひしと伝わる。益々ファンになってしまった。

2022/09/19

壱萬弐仟縁

翻訳家でもあり、母親としては、子供のことば習得過程に驚きをもって語られる(37頁)。ことばの建築現場・・・この表現はなかなかいい印象を受ける。積み木を積み上げるイメージがある。子どもが無邪気に笑うのは、gift of nothing―「なにもないことの恵み」(39頁)。地域づくりにない物ねだりは禁物だが、ないことを嘆くのではなく、それを固有価値と考えるのは卓見。料理上手な40代男性は結婚しているとのこと(73頁)。そうなんだ。頑張らないと。103頁にあるように好きこそものの上手なれ。古典重視(126頁)。

2013/09/12

練りようかん

ほんの一字か二字で訳文は変わると書かれていて、原文を読めないのに不思議だが本当にそうだと思う。鴻巣さん訳は文章に纏う空気までのせてくれる印象だ。顔見知りのあ・うんの呼吸の訳を考えてたり、翻訳過程の実況中継を読むとやはり何かしらの空間に対して取り組まれているように思えて、“全身”の意味と裏付けに嬉しくも慄きに近い感情を抱いた。子供時代から大人の横のお付き合いまでが綴られ「体験」の日々が興味深い。エッセイとしては「味噌の解禁日」と「ヤマダさんの煙草」が面白かった。『風と共に〜』読むぞ!意欲が湧いてきた。

2024/03/30

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