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Row&Row

Row&Row

Row&Row

作家
村山由佳
出版社
毎日新聞出版
発売日
2023-03-20
ISBN
9784620108636
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「Row&Row」のおすすめレビュー

日々のすれ違いやセックスレスにより加速する心と体の渇き。時を重ねるごとに離れゆく夫婦の姿を描いた、村山由佳の長編小説『Row&Row』

『Row&Row』(村山由佳/毎日新聞出版)

 毎日一緒に暮らしたい。片時も離れたくない。通常は、そう思えるほど愛した人と「結婚」を決意するものだろう。しかし、いざ「毎日一緒」の生活がはじまった途端、互いのバランスが崩れ出す夫婦は少なくない。

“たまたま二本の線がぶつかったタイミングで、いわば勢い余って籍を入れたような結婚だった。 その一瞬の交点を経て後は、時がたてばたつほど互いが離れてゆく心地がする。”

 村山由佳氏の恋愛長編小説『Row&Row』(毎日新聞出版)の一節である。“時がたてばたつほど互いが離れてゆく”――私自身、離婚経験者の一人として、この感覚を身をもって知っている。

 本書で描かれる主人公たちもまた、小さな歪みが重なった末、大きな隔たりに心をすり減らす日々を送っていた。広告業界の第一線で働く妻の涼子と、自宅1階を店舗として美容院を営む夫の孝之。二人は、涼子が心に深い傷を負ったタイミングで知り合い、そこから恋愛へと発展、やがて結婚に至る。

 仕事が順調な涼子に対し、孝之の美容室の集客は芳しくなかった。妻より収入が低いことで、自尊心を損ね…

2023/5/8

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Row&Row / 感想・レビュー

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starbro

村山 由佳は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、格差婚W不倫破綻物語、前作よりも著者デビュー30年記念作品に相応しい感じでした。サプライズがあまりなく予定調和でしたが、これで良いのでしょうか❓ https://mainichibooks.com/books/novel-critic/rowrow.html 【読メエロ部】 本書で3月は読了です。

2023/03/31

のぶ

村山さんの恋愛小説にどっぷり浸った。主人公は夫の早瀬孝之と妻の涼子。涼子は広告業界のキャリア女性。自宅兼の美容院を営む三歳年下の孝之より収入は多い。仕事は充実しているけれど、夫との間には夫婦生活はずっとない。ある日、孝之が20代の美登利を美容院のアシスタントとして招き入れたことで少しずつゆらぎが生まれてくる。冒頭に恋愛小説と書いたが、不倫小説といった方が正しいかもしれない。ストーリーは自分の想像したように進んで意外性はあまりない。夫婦のどちらがいいとか悪いとか関係なく、不倫では幸せになれないと思った。

2023/04/13

モルク

広告代理店に勤めるバリバリのキャリアウーマン涼子。結婚13年、郊外の夫が独立し開いた美容室の店舗兼住宅に住むが、家に彼女の居場所はないと感じている。彼女に劣等感を抱く年下の夫、その夫に愛人が…妻にさえばれなければうまくいくと思っている夫、でも妻は夫の少しの変化を見逃さない。が、それを直接夫に問いただせない涼子。性格的に私に似ているかも。だから共感するし応援する。でも自由になるために夫以外の男と…というのはちょっと違うよ。夫の無神経で幼稚な考えに涼子と共に腹をたてる。のめり込んでほぼ一気読み。

2023/07/21

machi☺︎︎゛

結婚13年目の孝之と涼子。子供はなくても夫婦として表面上は問題なく過ごしていた。だけど実際には孝之はキャリアウーマンの涼子に対し劣等感を抱いていたし、涼子は孝之との暮らしに居場所がないと思っていた。そんな2人の暮らしを孝之のロード仲間の1人の女が変えていく。お決まりの流れなんだけど2人の終着点が気になり一気読み。やっぱり同じ女性として涼子に肩入れしてしまう部分はあるけど、それを差し引いてもこんな男まじ嫌だな。そして女は強いと思った。

2023/07/13

じいじ

そもそも、この夫婦は結婚してはいけなかったのです。冷めた夫婦に、W不倫が起きるのも必然でした。夫婦のどちらにも私は共感できませんでしたが、533頁の長編に小説としての面白さはたっぷり味わいました。それにしても、さすが村山さんは夫目線での、オトコのうちに潜む細かい心情描写が,憎らしいほどお上手です。

2023/10/06

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