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戦争と一人の女

戦争と一人の女

戦争と一人の女

作家
坂口安吾
近藤ようこ
出版社
青林工藝舎
発売日
2012-12-10
ISBN
9784883793778
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戦争と一人の女 / 感想・レビュー

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厩戸皇子そっくりおじさん・寺

坂口安吾の小説を近藤ようこが漫画化。以前、近藤ようこが漫画化した『夜長姫と耳男』を読んで感嘆したので期待して拝読。まずこの表紙がなんかカッコいいと思った。一読、面白いが難しい所もあり(これは私の読解力の無さによる)、いずれまた再読しようと思う。この漫画に出てくる「カマキリ」とアダ名される老人の終戦時の怒りが、こうの史代『この世界の片隅に』の、すずさんの終戦時の怒りと共通している事に驚いた。あの当時当然あった怒りだと思い知らされる。カマキリもすずさんもあの日は泣いたのだ。意外な人ほど真剣に戦争しているのか。

2019/06/18

あぶらや

夜の空襲が素晴らしいという多情な女が戦争が終わるまでと思いながら男と暮らす。そして終戦を迎える。戦争の中の生活を描いているようで、単純に男と女を描いているように感じる。

2022/09/07

みーなんきー

戦争中の一人の女と男の物語。終始一貫アンニュイな空気が漂う。戦争や世相からの影響を受けない分、かえってこの二人の世界には真実が見えている。昔の日本映画の様な世界観でした。

2015/03/14

多喜夢

アンニュイな雰囲気の漂うマンガ。どうしようもない修羅場や愁嘆場になるのかなと思って読み進めていたのだが、そうにはならなかった。坂口安吾の原作を読んでみたい。

2017/01/03

てんてん(^^)/

これはまた、難敵だなあ。戦争をしているということで成り立つ夫婦関係というのかなあ。戦争の終焉がこの二人の関係の終焉であることを二人ともが意識して終わるという、現代人には何とも計り知れない物語であった。  美しいのだけれどあまりにもうつろな女。愛したいのに結局は心も体も何かすべてを拒んでいるような女が痛ましい。けれどそんなふうに女の意を汲もうとする読者の気持ちすらも否定しているような、何かはじき返されるような徹底的な女の不感を感じてしまって、もうとてつもなく不毛な気持ちになってしまった。

2013/05/19

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