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「夏目漱石」のレビュー・書評

男色関係を疑われる、細君を奪い合う……一筋縄ではいかない文豪たちの友情

男色関係を疑われる、細君を奪い合う……一筋縄ではいかない文豪たちの友情

『文豪たちの友情』(石井千湖/立東舎)  社会生活を営む以上、避けて通れないのが人間関係だ。みなさんも、子どもの頃から現在に至るまで、さまざまな人間関係を経験してきたことだろう。そのなかに、印象的な友人や、忘れられない友情エピソードはあるだろうか。 『文豪たちの友情』(石井千湖/立東舎)は、文豪が築いた人間関係や友情を追う一冊だ。友情といっても、たんなる仲良しこよしでは終わらない。執着、敬遠、尊敬、嫉妬……さまざまな感情がせめぎあい、ときに押し隠し、と…

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川端康成の『雪国』の有名な書き出しに隠された秘密とは?

川端康成の『雪国』の有名な書き出しに隠された秘密とは?

『小説の読み書き』(佐藤正午/岩波書店)  小説好きならば絶対に読んだことのある名作たち。川端康成の『雪国』、夏目漱石の『こゝろ』、太宰治の『人間失格』などの作品はそれだけ書評も数多く出回っている。しかしそれを現役の小説家が書くことは少ない。だからこそ『小説の読み書き』(佐藤正午/岩波書店)は貴重な1冊だ。直木賞作家であり書評家・作家たちを魅了し続ける佐藤正午さんが、「小説の書き方」をテーマにあの名作たちを鋭く分析している。「オトナの国語の授業」の雰囲気漂う…

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禁煙化が進む今の時代にこそ読みたい、文豪たちの喫煙礼賛

禁煙化が進む今の時代にこそ読みたい、文豪たちの喫煙礼賛

『もうすぐ絶滅するという煙草について』(キノブックス編集部:編/キノブックス) 紙巻の煙の垂るる夜長かな ——芥川龍之介  煙草のある人生は素敵だ。何せ文学との相性が抜群なのだ。小説と煙草、場合によっては、それに酒とセックスなどが加わる。これらは最高のマリアージュとして、我々のDNAの最深部に刻み付けられていると筆者は思っている。健康志向の科学者や医者達が何と言おうと、だ。  喫煙者というだけで、まるで害悪そのものであるかのような風当たり…

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「道徳に加勢する人は永久の敗北者だ」。不倫バッシングが加熱中の今こそ響く、夏目漱石の言葉

「道徳に加勢する人は永久の敗北者だ」。不倫バッシングが加熱中の今こそ響く、夏目漱石の言葉

『知っているようで知らない夏目漱石(講談社+α新書)』(出口 汪/講談社)  ここ数年、ワイドショーを賑わし続ける著名人の不倫報道。加熱するバッシングを見ると、「そりゃ悪いことだろうけど、そこまで寄ってたかって責め立てなくても…」と思ってしまう。  そんな問題を考えるにあたって、奥深い視点を与えてくれたのが『知っているようで知らない夏目漱石(講談社+α新書)』(出口 汪/講談社)。本書は漱石作品の解説書だが、漱石は不倫が姦通罪という犯罪だった時代に、男女…

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いじるほどに味わい深く。これぞ“マニアの神髄”な名作の読み方

いじるほどに味わい深く。これぞ“マニアの神髄”な名作の読み方

『名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ』(阿部公彦/リットーミュージック)  小説の読み方なんて人それぞれでいい。けれども、どうも本を読めないという人が最近増えているらしい。忙しい、集中できない、そもそもおもしろくない、と理由は様々だ。そこで、本は読むためだけのものではない、読めないならまずはいじってみればいいじゃないか、というのが本書『名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ』(阿部公彦/リットーミュージック)の提案である。  その…

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中国からみた秋葉原? オタクこそ読むべきな漱石風小説

中国からみた秋葉原? オタクこそ読むべきな漱石風小説

 「私は死ぬまで進歩し続ける」。これは夏目漱石が遺した名言であるが、漱石はきっと死後もずっと進化し続けるのだろう。第151回芥川賞候補作に選ばれた横山悠太氏著『吾輩ハ猫ニナル』は芥川賞ノミネート作品の中で異彩を放つ作品だ。惜しくも授賞は逃したものの、もし漱石が生きていたら、「この発想はなかった!」とたまげるに違いない壮大なパロディ作品である。  そもそもアナタは漱石の『吾輩は猫である』を読んだことがあるだろうか。英語教師の珍野苦沙弥の飼い猫が先生の取り巻きの会話…

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