「行ってらっしゃい」に思いを込めて…映画の原作となった衝撃ルポタージュ!
「どうか今日一日、無事でありますように」。非情な裏社会でも、妻や母や恋人――女たちが支えている。短気をきわめた闘争心の強い男と渡り合う「姐さん」の暮らしぶり等を赤裸々に描いている。作家・家田荘子(いえだしょうこ)が2年にわたる体当たり取材で捉えた衝撃のドキュメント作。
「スイーツ」よりも「任侠」が好きなので、前々から気になっていた今作をぜひレビューしたい思っていました。早々に夢がかなってよかったです(笑)
「極道の妻たち」は1986年、東映配給網により公開されたヤクザ映画の原作。映画は主演女優を切り替えながらシリーズ化もされました。やはりみなさんが一番印象に残っているのは、関西弁を喋る岩下志麻が演じた姐さんではないでしょうか? このルポタージュには映画でモデルとなった姐さんたちのことが、深く濃く描かれています。
個人的に、思わずニヤニヤとしてしまった文章がいくつかあったので、その1つをご紹介します。「真琴姐さん(=仮名)」の「地獄の日々」で書かれている苦い経験話で語られるシーン。日本全国で行き当たりばったりの人生を送っていた時、“しょうもない”ヤクザ者…