野球マンガは永遠に不滅です!
マンガ評論家であり、日本マンガ学会理事、米沢嘉博の実用書。 野球漫画というジャンルを初期作品から現在まで作品ごとに解説し、漫画家と読者の時代の変遷を評論している。 まずは作品数が膨大。おそらく、戦後から殆ど全ての野球漫画が網羅されているに違いない。まさしくマンガ史である。 テーマに沿った時代ごとに区分され、戦後の時代では、学童社の漫画少年に連載された井上一雄、福井英一の「バット君」に始まり、寺田ヒロオの「背番号0」「スポーツマン金太郎」、原作福本和也、作画一峰大二の「黒い秘密兵器」などが紹介されている。 スポ根の時代では、原作梶原一騎、作画川崎のぼるの「巨人の星」が取り上げられているのは当然。 集団ヒーローの時代では、原作遠崎史朗、作画中島徳博の「アストロ球団」、ちばあきおの「キャプテン」、水島新司の「ドカベン」。ギャグとアンチヒーローの時代では、江口寿史の「すすめ! パイレーツ」、いしいひさいちの「がんばれ! タブチくん」、内崎まさとしの「超人コンプレックス」。 多様化の時代では、あだち充の「タッチ」、竜崎…