『わたしの幸せな結婚』作者・顎木あくみによる新シリーズ始動! 帝都・東京を舞台とした顎木ワールド全開の純愛ファンタジー
『人魚のあわ恋』(顎木あくみ/文藝春秋)
2019年に始まったデビュー作「わたしの幸せな結婚」シリーズ(KADOKAWA)でいきなり累計800万部を記録し、一躍注目の若手作家となった顎木(あぎとぎ)あくみ氏。現在、中華後宮ロマンの「宮廷のまじない師」シリーズ(ポプラ社)も好評続刊中だが、さらに新シリーズがスタートすることになった。第1作『人魚のあわ恋』(文藝春秋)の舞台は、デビュー作と同じ帝都・東京。顎木氏自身が「書くのが好きな原点」という和風世界を舞台に、あらたな恋愛ファンタジーが幕を開ける!
夜鶴女学院に通う16歳の少女・天水朝名は、8歳の頃に急に手首に浮かんだ赤い「痣」――「人魚の血」をひく証――のために家族から虐げられ、薬問屋を営む家業の金を生む「特別な道具」にされ、幸せを望むことは分不相応だと心を閉ざし生きていた。学校ではそんな心を周囲に悟られないように明るくは振る舞うが、女生徒たちが新しく赴任してくる国語教師・時雨咲弥の噂話に花を咲かせている中でもひとり距離を置いていた。ある日、そんな朝名に思いがけない縁談が舞い込む。拝金的な天水家…