世界の15歳以上の何人にひとりが読み書きができない?/こどもSDGs なぜSDGsが必要なのかがわかる本①

社会

公開日:2021/3/16

「SDGs」についてどれくらい理解は深まっていますか? 本書は世界が直面する解決すべき問題、そして私たちの生活との関連をわかりやすく解説。専門的な言葉もやさしく説明しているので、大人にもわかりやすいSDGs入門書です。


学校に行けないこどもは将来、苦労する

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、行くのが当たり前だと思っていた学校に行けなくなると、これまで学校が面倒だと思っていた人でも「学校に行きたい!」と思った人がいるのではないでしょうか。それでも感染症の流行が収まれば、学校に行けます。

 ユニセフ(国連児童基金)の報告書によると、5歳~17歳のこどものうち、5人中1人にあたる3億3,000万人は学校に通えていません。学校に行きたくても行けないのです。

 その最大の原因は貧困です。家が貧しく、親を助けるために働かなくてはならないこどもや、水道がない家に住んでいて生きるために毎日、何時間も水汲みをしなければならないこどももいます。なかには、戦争で故郷にいられなくなり、難民になり学校に通えなくなるこどももいます。

 勉強する機会がなければ、将来、いい仕事に就ける可能性は低くなります。学校に行けない人は仕事に就けないので、貧しさから抜け出すことが難しくなってしまうのです。

読み書きできない人の数

読み書きできない人は
7億5,000万人
(世界の15歳以上の6人に1人)
日本人の識字率はほぼ100%で、世界トップクラス。一方、アフリカの国のなかには、識字率が30%以下の国もあります。

出所:ユネスコ

<第2回につづく>