これやこの サンキュータツオ随筆集 (角川文庫)
これやこの サンキュータツオ随筆集 (角川文庫) / 感想・レビュー
宗次郎
米粒写経さんのファンであることをぬきにしても個人的には今年ナンバーワンブックである。表題作は落語家2人についてのエッセイだが、知らない人が読んでも胸に来るものがあるのではないだろうか。少なくとも私はそうだった。別れがテーマであるのだが、あとがきでもあるようにあなたはどう生きるのか?という問いにも繋がっていくようで自分はしっかり生きているのか、はたまた生き延びているだけなのか考えさせられる。
2023/11/06
いづむ
父を亡くして間もないこともあり、読むのは先延ばしにしようかと思っていたのに読み始めたら止まらなくなってしまった。肉親との別れだけではない。誰かの死に打ちのめされその人との時間を思い悼みながら、自分は自分の人生を続けなければならないことの重さに押しつぶされそうな思いにもなる。でも永遠の別れでその人の記憶が消えるわけじゃない。それを恵みとして自分の中で長い時間静かに大切にしたい。R.I.Pなんて略語で人の死と人生に言及したくない。とりとめのない思いがかけめぐります。
2023/11/08
you
こんな濃密な人間関係が築けていることが羨ましい。
2023/12/29
鈴木 千春
図書館本。 ごめんなさい、表題作は業界事情のようで飛ばしました。 次はどうかな。 「別れ」のエッセイ20篇。 途中、著者は、世に有名人的な事書かれていたけど、生憎、私は、作者初見! 学生時代からの別れは、『ふむふむあったかも〜』で、読み進めた。 なるほど、私自身にもあった、別れのシーン、思い。 なんだか、あなたも書いてみたら! って言われたような作品。 マァ、誰にもあるよねー
2023/10/28
to-monica
漫才師で日本語学者の著者が「別れ」をテーマに綴るエッセイ。表題作をたまたま渋谷らくご開演前のユーロスペースで読めたのは、ちょっとできすぎた偶然でドキドキ(予備知識なしでした)。あの空間だからこその空気感、「無事に終えたいが終わってほしくない」はわかる気がします。推しは推せるうちに推すこと、語り継ぐことが大事。笑い屋シゲフジ君の頭角の現し方は強烈。テーマがテーマだけにどの作品も切ないけれど、たまらなく愛おしい。推しキャラ決められないくらいでした。繰り返し噛み締めて読みたいなあ。
2023/09/16
感想・レビューをもっと見る