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日本の歪み (講談社現代新書)

日本の歪み (講談社現代新書)

日本の歪み (講談社現代新書)

作家
養老孟司
茂木健一郎
東浩紀
出版社
講談社
発売日
2023-09-21
ISBN
9784065314050
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日本の歪み (講談社現代新書) / 感想・レビュー

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tamami

『訂正する力』の東さんと、折に触れて目にする後のお二人の対談集。多岐にわたる論題の中で、天災、取りわけ大地震が歴史を変える、ということが言われたり、戦争における残虐さや自殺攻撃のことはどの国にもあるとされたり、明治維新における市井の人々の生きる上での価値観の大転換が話題になったりと、さらっと話されていることの中に、見過ごしてしまいそうなことが多く示され、強い興味を惹かれる。一方で、家制度が解体され地域の繋がりが希薄になり、人間関係を学ぶ場所が学校しかない等との指摘もあるが、それだけでは歯がゆい思いが残る。

2023/12/17

ころこ

「ゲンロンカフェ」で鼎談を行っていたが、その時の再構成ではなくて、新たに鼎談を行っている。「歪み」とは批判の言葉だが、「歪み」を一方的に批判するのではなく、受け止めて考えることに意義がある。なぜならば、その「歪み」は自らのものなのだから。一見すると素朴にみえる3世代の鼎談は、左派・右派に分かれて政治化した現在の論壇には成し得ない。社会の分断が進んで、双方で「正しさ」を追求することの危うさを、ヨーロッパ知性の代表であるカントの定言命法を二人称の不在として逆転して指摘してみせる。「だで・ある」と「です・ます」

2023/09/23

Roko

『書く日本語と話す日本語が違うことを教育課程できちんと教えるべきだと、昔から思っています。しゃべるように書いてはダメだし、書いたまましゃべってはダメなんです。意図的に使い分けられるようになると、みんなもっと日本語が上手くなるはずです。国会答弁がまさにそうですよね。』こういうことを考えていきながら、日本の困ったところが色々と明らかになっていきます。日本では当たり前と思っていることが、とんでもないことだらけだって気づくところから始めなければいないという所が、深刻だなぁ。

2024/02/15

小太郎

歪みと言うより、今の日本の居づらさとか居心地の悪さを3人でテーマ別に雑談している内容。日本の歪み、先の大戦、維新と敗戦、死者を悼む、憲法、天皇、税金、未来の戦争、あいまいな社会、地震の10章の分かれています。年代も立ち位置も違う3人のアプローチは成程と考えさせられる内容でした。結構新しいニュース入っていてタイムリーな部分も読ませます。一番驚いたのが養老先生が大地震が起きて日本が崩壊してしまうと中国の属国になって生きていくしかないんじゃないと言い切ってる所。ホントかな?★3

2024/01/26

ハチ

自分みたいな社会、政治、歴史音痴には入りやすかった。 年表数直線の長い養老さんが、爺さんとして物差しの立ち回り。物理、認知、憲法、芸術など乱れ打つ茂木さんの強引なFW。東さんが解像度の高い社会科学的批評を加えてくれ、気楽に読めたが、日本の現状はやはり暗いなあ。

2023/09/27

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