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翼 cry for the moon (集英社文庫)

翼 cry for the moon (集英社文庫)

翼 cry for the moon (集英社文庫)

作家
村山由佳
池上冬樹
出版社
集英社
発売日
2002-06-20
ISBN
9784087474534
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翼 cry for the moon (集英社文庫) / 感想・レビュー

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じいじ

『ダブルファンタジー』を入院先のベッドで初読みしたのは10年前。そして、村山さんの13作目の今作は『放蕩記』『天翔る』以来の衝撃・感動長編作でした。ひとりの日本人女性・真冬が、単身アメリカで幾多もの試練を乗り越えて成長していく物語。単なる恋愛小説にとどまらず、家族愛(嫁・姑・小姑問題も含めて)、友情、アメリカの抱える人種問題、虐め問題…なども取り込んだ壮大で奥深い人生ドラマである。舞台は、東京を濃縮して百回くらい爆発させたような街・ニューヨーク(文中より)。そして、冬でも暖かい広大なアリゾナの地へ。

2020/08/02

りゅう☆

真冬の少女期の不運に心苦しかったが、彼女を愛し理解してくれる恋人ラリーの愛を受入れ結婚。だが幸せ絶頂で突然の彼の死。真冬が不幸すぎて読む手が止まる。ラリーの息子ティムだけが心の支え。ラリー家族、牧童ブルースとラリーの故郷へ。壮大なスケールの景色が目に浮かび、クレアの秘密に同情できず、ナヴァホ族の暮らしが珍しく、ブルースとラリー家の因果関係に驚き、真冬とブルースの縮まる距離に期待し、ティムとずっと一緒にいれるかなど後半は怒涛の展開で一気読み。切なさはありしも真冬が選んだ道として一番納得のいくラストだと思う。

2018/10/18

優希

鳥肌が立つような物語を読んでしまいました。単身アメリカで多くの試練を乗り越えながら成長していく真冬。過去と現実を見つめ、新しい価値観をも受け入れていく姿に感動しました。重いテーマを扱っていますが、最後まで引きつけられます。

2020/09/10

扉のこちら側

再読。2015年537冊め。ふとした時に思い出して数年おきに再読している。やっぱりパンチの例のシーンで泣きそうになる。

2015/05/13

志乃

何度目かの再読。再読回数はこの作品が最多。初めて読んだとき私は高校生で、数日学校に行けなくなるくらい没頭し、泣きに泣いた作品。当時、こんなに衝撃を受けた小説は初めてで、それからずっと「一番好きな小説」の座に輝いている。真冬ほど酷くはないけど、同じような孤独を抱えていた私は、ウドゥン・レッグの言葉にどれだけ救われたか。そしてこれは真冬個人だけの物語に留まらない。登場人物がみな血の通ったリアルな人間であり、とても重層的なストーリーを紡いでいる。誰もが弱さを持っている。心に翼を持つかどうかは、自分次第。

2016/10/04

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