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宙ごはん

宙ごはん

宙ごはん

作家
町田そのこ
出版社
小学館
発売日
2022-05-27
ISBN
9784093866453
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「宙ごはん」のおすすめレビュー

【本屋大賞2023ノミネート】不器用な母娘をつなぐ美味しいごはん…涙なしには読めない栄養満点小説『宙ごはん』

『宙ごはん』(町田そのこ/小学館)

 美味しいごはんは、やせ細った心に栄養を与える。絶望の淵にいる私たちを生かし、人と人とのつながりをも育んでくれる。『宙ごはん』(町田そのこ/小学館)は、そんなあたたかい料理と、母娘の姿を描き出した物語。『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ/中央公論新社)で本屋大賞に輝いたことで知られる町田そのこさんの作品だ。この物語で描かれる母娘の日々は、決してほんわかしたものではない。身を裂かれるような辛い出来事や悲しみだって描かれている。だが、この本はどこまでも温かい。思うようにいかない毎日を過ごす私たちをそっと抱きしめてくれるような優しい物語だ。

 主人公は「育ての母」と「産みの母」がいる少女・川瀬宙。厳しい時もあるけれどいつだって愛情いっぱいに宙を育ててくれる「ママ」風海は、本当は宙の叔母だ。彼女を産んだのは、イラストレーターとして活躍する、大人らしいことを全くしない「お母さん」花野。宙にとって2人の母がいるのは「さいこーにしあわせ」なこと。

 だが、宙が小学校に上がる時、風海は夫の海外赴任に同行することとなり、宙は花野と…

2023/1/28

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2023年本屋大賞受賞作 『汝、星のごとく』(凪良ゆう/講談社)

『汝、星のごとく』(凪良ゆう/講談社)

【あらすじ】 風光明媚な瀬戸内の島。高校時代に恋人同士になった暁海と櫂。卒業後、次第に広がるふたりの間の溝……。途方もない痛みを抱えながら、それでも自分の人生をつかもうとあがくふたりの姿は、きっと、不器用で正しく生きられない私たちにとって、新たな救いとなるに違いない。

【著者プロフィール】 凪良ゆう●京都市在住。2007年に初著書が刊行されデビュー。BLジャンルでの代表作に21年に連続TVドラマ化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年に『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本…

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宙ごはん / 感想・レビュー

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starbro

町田 そのこ、4作目です。最新作は、不器用な家族の愛の物語、感涙作でした。複雑な環境で育ったにも関わらず、宙は本当に良い娘です。今年のBEST20候補、本屋大賞にもノミネートされそうです。元気の出る魔法のふわふわのパンケーキを食べてみたい🥞🥞🥞 https://www.shogakukan.co.jp/pr/sora/

2022/07/18

さてさて

人が生きていく中に”食”は欠かせません。それは、どんな関係性の家族にあっても変わらないものです。この作品では、町田さんの作品に定番の親と子の関係性が描かれていく物語の中に、”食”を作り、食す場面が織り込まれることで、作品が重くなりすぎるのを中和する絶妙な効果を生んでいました。町田さんならではの美しく綴られていく文章に心地よい読書の時間を味わえるこの作品。美味しそうな”食”の描写の数々に、食欲が刺激されもするこの作品。そんな物語の中に、今の世の人々が思う家族の悩み苦しみ、そして喜びを見た、そんな作品でした。

2023/02/27

ミカママ

不思議なタイトルだなぁと思っていた。母親がふたりいる、主人公の宙(そら)ちゃん。料理の苦手な母親の助っ人で彼女の幼馴染かつ崇拝者のやっちゃんも登場して。影の主役は、主に宙とやっちゃんが作る美味しいお料理。いわく「思いがこもった料理は、ひとを生かしてくれる」。町田さん大ファンの読み友さんが、町田さんはこの料理を全部ご自分で作られて作品を執筆されたそう、と教えてくれた。辛(から)いことをいえば、彼らの抱える問題がどれも大きすぎるということ。犠牲になるのはいつも子どもたちだ。そして最終章は酷すぎるよ、町田先生。

2023/08/16

うっちー

私には少し重すぎました

2022/07/09

まちゃ

人とは多面的なもので、その繋がりの中から人間性が育まれていくのだと、考えさせられるやさしい物語でした。共感できることの多い、町田さんの集大成ではないかと思える作品。お薦めです。第二話からは、先が気になって一気読み。

2022/07/30

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