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孤独の俳句: 「山頭火と放哉」名句110選 (小学館新書 431)

孤独の俳句: 「山頭火と放哉」名句110選 (小学館新書 431)

孤独の俳句: 「山頭火と放哉」名句110選 (小学館新書 431)

作家
金子兜太
又吉直樹
出版社
小学館
発売日
2022-11-24
ISBN
9784098254316
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孤独の俳句: 「山頭火と放哉」名句110選 (小学館新書 431) / 感想・レビュー

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こばまり

選者のお二人が対談したかと錯覚させる表紙で思わず手に取る。流離わずには居れなかった山頭火と、流離わざるを得なかった放哉。それぞれの生涯の足跡と選句および解説。新書乍らとても充実した一冊。ベッドサイドに置きたい。

2022/12/16

優希

種田山頭火と尾崎放哉という自由律俳句の巨匠の句を味わえるのが楽しかったです。55句ずつ選りすぐり、一言の批評がなされているのみならず、様々な資料的な説明もあり、興味深く読みました。俳句って奥が深いですね。

2024/04/15

かふ

図書館本。山頭火と放哉それぞれ55句づつ金子兜太と又吉直樹の一句批評。山頭火の選句は順番に辿ることで山頭火の俳句が読めてくる。母の自死のトラウマからもがきぬけだす漂泊の旅。最後の旅の雲の句に山頭火の姿が見える気がした。「もりもりあがる雲へ歩む」。放哉は人間としての情けなさがユーモアがあって面白い。ネガティブ人生の又吉も救われた句があったとか。「足のうら洗えば白くなる」。この句に感動を見いだせなくなるのを恐れるのだ。それはあまりにも当たり前のことだから、人はその感動に気づかない。

2024/02/19

朗読者

山頭火の句は、遠い目標に向かう意志が感じられた。「山の色澄み切って真っ直ぐな煙」「労れて戻る夜の角のいつものポストよ」「分け入っても分け入っても青い山」「日の落ちる方へ尿している」 放哉の句は、孤独が沁み入って来た。「つくづく淋しい我が影よ動かして見る」「沈黙の池に亀一つ浮き上る」「嘘をついたような昼の月がある」「こんな良い月を一人で見て寝る」「底が抜けた杓で水を飲もうとしている」「一本のからかさを貸してしまった」「爪切った指が十本ある」「渚白い足出し」 愉しい。もっと読んでみよう!

2024/03/09

❁Lei❁

自由律俳句の二代巨頭、種田山頭火と尾崎放哉の名句が収録されています。山頭火の句は雲ひとつない突き抜けるような青空の孤独、放哉の句は夕暮れの影に佇む寂しさ、という印象を受けました。現代人の生きづらさに寄り添い、笑いに変えてくれるような力を持っています。ひとつひとつの句には鑑賞の助けになる解説が付されており、初心者でも親近感を持って味わうことができました。また激動の人生や放浪の足取りが地図と年表を用いて詳しく説明されています。いつか現地に行って、二人の感じたであろう空気や景色を見てみたいと思いました。

2023/03/03

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