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五つ星をつけてよ (新潮文庫)

五つ星をつけてよ (新潮文庫)

五つ星をつけてよ (新潮文庫)

作家
奥田亜希子
出版社
新潮社
発売日
2019-04-26
ISBN
9784101013510
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ジャンル

五つ星をつけてよ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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野のこ

奥田亜希子さんは最近気になっている作家さん。『果実のはて』とかホラーみたいだし、ちょっと偏った心の熱量の持ち主もいたけれどなぜだろう、みんな愛おしく思う。最後のページでその気持ちが強まりました。あと、あとがきが彩瀬まるさんなのがぴったりって思った。「底の方でラッパが鳴ってる感じ」の作家さんって誰だろう。

2021/06/03

カノコ

ネットで誰かとつながって、誰かを評価して、評価されて、そういう風にしか生きられないひとたちの短編集。何気ない日常に潜む弱さと脆さに居心地が悪くなる。朝の通学時間にだけ接点を持つ同級生に憧れる少女の「キャンディ・イン・ポケット」がすごく好き。まさか短編集の一編目でここまで心にぴったりきて、こぼれるほど泣いてしまう作品に出会えるとは思わなかった。「ウォーター・アンダー・ザ・ブリッジ」に描かれる、思春期の優越感と過剰な自意識の不自由さにもグッとくる。特別ではないからこそ近くに響く、わたしたちのための作品。

2020/01/03

優希

独特の空気の短編集でした。ネットやSNSで心が揺らぐのに、現代小説だと思わずにはいられませんでした。評価し、評価し合う様子が鮮やかでした。今やSNSの時代が故に、孤独を感じやすいのかもしれませんね。

2021/07/30

のんちゃん

6編からなる短編集。裏表紙のあらすじに興味が湧き読み始めた。が、一編目で、「やゃ、苦手な純文学か!」と焦り、作者のプロフを読むとやはり、すばる文学賞受賞者。これは合わないかなと思いつつ読み進めると、思いの外、なぜか一編目も最後には涙してしまった。他人を評価し、また、他人から評価される人間の心を描いた短編集だが、各短編の主人公の一部が必ず誰の心の中にも在ると感じた。この作家さん、初読みだが、私の中で注目株になった。解説の彩瀬まるさんが私の感じた通りのことを鮮やかに文章にしてくれていた。

2019/08/01

shikada

確固たる自分を持てず、よすがを求める人たちを描いた短編集。それは、ネットの評判だったり、登校をともにするクラスで人気者の高校生だったり、大学生バンドマンだったりする。自分の判断に自信を持てないときに、すがってしまう気持ち、ハートや星や指を見て安心したい気持ちの描写がかなり詳細で、リアリティがあった。帯の「レビューを見なければ、何も買えない。」という文句がすごく的確だと思う。

2020/01/13

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