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伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)

伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)

伊藤くんA to E (幻冬舎文庫)

作家
柚木麻子
出版社
幻冬舎
発売日
2016-12-06
ISBN
9784344425552
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岡田将生×木村文乃W主演で映画化! 伊藤くんと対面することで己の弱さや醜さを知る物語『伊藤くんA to E』

『伊藤くん A to E』柚木麻子(幻冬舎文庫)

 映画が始まって1分もしないうちに、確実に、岡田将生演じる伊藤くんに対して激烈な反応が引き起こされることだろう。「こいつ、うざい!」と。そうなればもう、術中にハマったも同然だ。いつか天罰が下されることを乞い願い、映画をじっと見つめ続けざるを得なくなる。廣木隆一監督の『伊藤くんA to E』。原作は、柚木麻子の同名小説だ。  物語の中心にいるのは、フリーターをしながら脚本家の夢を追う、イケメンだが自意識過剰で女性の扱いに慣れていない(それゆえ心の奥底では女性を怖がっている)、伊藤誠二郎28歳だ。小説版は伊藤くんに振り回される5人の女を、彼女たちの視点から描く一話完結型の連作形式だった。映画版は元人気脚本家の矢崎莉桜(木村文乃)を狂言回しに立て、他の女達の被害をヒアリングする状況設定を施した。その結果あらわになったのは、この物語の真髄は、伊藤くんと対面することで己の弱さや醜さを知る女達にあるということ。伊藤くんは、主人公ではなかった。伊藤くんは、鏡なのだ。彼女たちにとっても、彼を見つめる、観客自身にとっ…

2017/12/8

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伊藤くんA to E (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

恋愛周辺における、柚木さんの描写が好みなんだなぁと思う。恋愛してるんだかしてないんだか、持て余してしまう自分の気持ち(私的にはかねがね恋愛というのは思い込みだと思ってる)、自分に気持ちが向いてないとわかっている相手を追いかけてしまう理不尽、女同士の友情の、ビミョーなバランス。最後までこの調子でいくのかと思いきや、ラストはなんだか別作品のような無情さ(褒めてる)。柚木さん、ますます目の離せない作家さんです。

2017/10/21

どんふぁん

2019年8月12日読了。伊藤くん何様なんや?伊藤くんにイライラして終わりました。5人の女をこれでもかと振り回して、男として情けない人やね。見てて悲しい。女側もイライラする人多くて、もやしな人が多くでてきた作品だと思いました。

2019/08/12

SJW

ハンサムで知識豊富だが、自意識過剰で無神経の伊藤くん。彼の周りの5人の女性から伊藤くんをそれぞれの視点から描いた話。登場する男性と女性には共感するところはなく、性描写のど嫌悪感ばかりで不愉快。自分と似ていれば鏡に見るようで感じるところがあるかもしれない。これが柚木さんの初の直木賞ノミネートと言うのでかなり驚いた。驚いたのは、ヒルズに通っていた時、乃木坂駅への途中にある六本木トンネルにいたホームレスの人に何度か食べ物を提供したが、多分同じ人が描かれていた。残念なことに臭い汚いなどの否定的な言葉しかなかった。

2019/08/17

さてさて

『四人(実際には五人)それぞれの視点で一人の男を描くのって斬新だし面白いそうじゃないですか?』という発想で描かれたこの作品。人はいつも”自分の物語”の中では主人公であり続けます。では、そんな自分に関わる人たちの視点から自分を見たとしたら自分はどのように見えるのか、そんな視点で描かれたこの作品。影の主人公である伊藤君は、それぞれの短編の主人公を映す鏡でもありました。伊藤君との関わりを経て前を向いていく主人公に明日を感じることのできたこの作品。五人の主人公たちに幸あれと、エールを送りたくなるそんな作品でした。

2020/09/11

yoshida

外見が良くプライドが高い伊藤くん。彼に関わった5人の女性達を通し、それぞれの内面の動きと気付きがある。私は生きることは闘うことだと思う。自分なりの考えがある、やりたいことがある。それを通す為には、他者と繋がり、時には衝突することもある。社会は自分だけで完結する訳ではないからだ。無論、傷つけ、傷つけられることもある。その痛み、痛みの先にある歓びが生きていることと思う。伊藤くんは傷つきたくないから闘わない。傍観者で何も為そうとしない。それは生きているとは言えない。伊藤くんもその立ち位置から、早く離れて欲しい。

2021/06/19

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