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教養としての歴史小説

教養としての歴史小説

教養としての歴史小説

作家
今村翔吾
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2023-08-30
ISBN
9784478118528
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「教養としての歴史小説」のおすすめレビュー

歴史小説は“人生のカンニングペーパー”? 過去の成功者に学び、失敗者を見てリスクを回避して人生を豊かにする

『教養としての歴史小説』(今村翔吾/ダイヤモンド社)

「歴史を学んで得することがありますか?」

「歴史好き」が幾度となく質問される、世間からの「問い」だと思う。

『教養としての歴史小説』(今村翔吾/ダイヤモンド社)の著者、今村翔吾氏もこういった質問を多く受けたことがあるそうだ。

 これに今村氏は、「もったいない」と感じるそう。歴史小説は人生を豊かにする教養の宝庫であり、その知識は“人生のカンニングペーパー”だと考えているからだ。

 本書は、根っからの歴史小説マニアであり、『塞王の楯』で直木賞を受賞した新進気鋭の作家・今村翔吾氏の「歴史小説は読めば読むほど人生を豊かにしてくれる最高の教養だよ!!!」という想いが、生い立ちや実体験、創作の過程などを通し、情熱的に語られている一冊である。

「歴史の知識は“人生のカンニングペーパー”」とは、どういうことだろうか?

 今村氏いわく、「過去の歴史を見れば、自分は少しも特別な存在ではなく、似たような局面に直面した人は山ほどいます。(中略)過去の人たちが成功したサンプルデータと、失敗したサンプルデータが無数に残されているわけ…

2023/8/30

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教養としての歴史小説 / 感想・レビュー

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starbro

今村 翔吾は、新作中心に読んでいる作家です。大の歴史小説好きの歴史小説家による歴史小説ガイド、著者の原点は「真田太平記」だったんですね。山岡荘八「徳川家康」や北方謙三、浅田次郎以外は著者のオススメをほとんど読んでいないので、何時か司馬遼太郎全集か池波正太郎全集完読プロジェクトに挑んでみたいと思います。 しかし著者が以前ダンス・インストラクターだったとは思いもよりませんでした(笑) https://diamond.jp/category/s-shogo

2023/09/28

パトラッシュ

小5で『真田太平記』に接してから歴史小説に耽溺した著者が、当然ながら自分も書くようになった経緯や創作の舞台裏を語る自伝であり、初心者向け読み方入門であり、歴史小説から何を学べて人生に役立つかを指南する、一読で三度おいしい贅沢な本。まさに歴史小説を書くために育ってきたようなものだけに、膨大な知識に裏付けられた指摘や議論は面白い歴史の講義を聴いている気分だ。漫画やCMからネタを探す好奇心や、旅や出会いの経験が作品に反映するなど、「教養としての」の題名にふさわしい生きるため身につけるべき教養を教える本といえる。

2023/09/29

いつでも母さん

歴史書は苦手でも、歴史小説や時代小説は大好き(苦手な時代はある)小説だから色んな捉え方があるのが楽しい。『教養』なんて言われると果して私にはあるのか?遠いところに位置する言葉のようだが‥(汗)今村さんだもの読み易い。歴史小説の苦手な方もここからスタートは宜しいかと。今村さんの夢?目標?歴史小説で本屋大賞!と大河ドラマの原作者!どちらも期待したい。有言実行を楽しみにしているのは私だけじゃない。

2023/10/03

Sato19601027

歴史小説の読者減少に危機感を抱く今村先生の力作。今村少年と「真田太平記」との出会いなどエッセイ部分、歴史小説の読み方、「歴史小説は過去の失敗事例を数多く提示」するビジネス活用法、旅の楽しさガイド、創作の舞台裏と歴史小説家紹介など盛り沢山の内容で、気軽に読める良書だ。そして、コラムがとにかく面白い。大河ドラマの原作者になりたいという願いから外交問題や平成の大合併に対する問題提起まで、強い思いが籠っている。ぼろ鳶やくらまし屋など先生の代表作だけでなく、この本で紹介された歴史小説・時代小説の数々を読みたくなる。

2023/10/12

あすなろ

今村氏というのは勿論歴史小説の圧倒的な凌駕量の読み手である事は或る意味想定範疇だったのだが、ここまで歴史小説をビジネス的分析・研究し、取り入れ様とされている事に驚いた。否、商業的である事を論じたい訳ではない。研究という側面と現代出版事情と作家という生業という側面を考え抜いていらっしゃるという意味である。その面と戦後からの歴史小説の世代別整理等自論は我等読書家にとり非常に興味深い。同時期に直木賞を受賞された米澤氏と共に各氏の卓越読書分野においてこうしたガイドブックを出して頂いた事に読書人として感謝多謝である

2024/01/28

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