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ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS)

ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS)

ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS)

作家
ドン・ウィンズロウ
田口俊樹
出版社
ハーパーコリンズ・ ジャパン
発売日
2019-07-17
ISBN
9784596541185
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あらすじ

国境、人種、階級、法、
あらゆる境界/限界(ボーダー)を超えた麻薬との戦い――

これこそが犯罪小説の完成形。
――解説:杉江松恋

エンタメ直球の疾走感と文学の重み… ウィンズロウの3部作はまさに『ゴッドファーザー』と『戦争と平和』のハイブリット版だ。
――ニューヨーク・タイムズ

グアテマラの殺戮から1年。メキシコの麻薬王アダン・バレーラの死は、
麻薬戦争の終結をもたらすどころか、新たな混沌と破壊を解き放っただけだった。
後継者を指名する遺言が火種となり、カルテルの玉座をかけた血で血を洗う抗争が勃発。
一方、ヘロイン流入が止まらぬアメリカでは、DEA局長に就任したアート・ケラーが
ニューヨーク市警麻薬捜査課とある極秘作戦に着手していた――。

「ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS)」のおすすめレビュー

メキシコ麻薬戦争を描く、ドン・ウィンズロウ畢生の三部作『ザ・ボーダー』、ついに完結!

『ザ・ボーダー』(ドン・ウィンズロウ:著、田口俊樹:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)

 1975年からの30年に及ぶ、アメリカ麻薬取締局のアート・ケラーとメキシコ麻薬カルテルの戦いを描いた『犬の力』(角川文庫)。そこで一旦は逮捕したはずの麻薬王アダン・バレーラが脱獄し、悲惨な戦争へとなだれ込む10年を描いた『ザ・カルテル』(同)。日本でも圧倒的な支持を得たシリーズである。そしてついに、完結編となる『ザ・ボーダー』(ドン・ウィンズロウ:著、田口俊樹:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)のお目見えだ。

 物語の始まりは2012年。メキシコ麻薬王として君臨してきたアダン・バレーラが消息を絶って以降、メキシコでは束の間の(見せかけではあるが)平和な日々が続いていた。しかしその平和は、突然終りを告げる。アダンの〈息子たち〉が後継争いと縄張り争いを始めたのだ。麻薬取締局の局長に就任したケラーは、三たび、麻薬カルテルとの戦いに身を投じることになる──。

 前二作同様、幾つものストリームが重層的に物語を構成していく。アダンの〈息子たち〉という第三世代の争い。前作で刑務所…

2019/8/10

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クライムサーガの金字塔、ついに完結! ドン・ウィンズロウ『ザ・ボーダー』

 ラテンアメリカの麻薬戦争を圧倒的な熱量で描いた一大サーガの完結編『ザ・ボーダー』がついに日本上陸。ミステリー界を驚愕させた『犬の力』『ザ・カルテル』から続く壮絶な争いの結末は――。

   シリーズ第1作『犬の力』が日本で刊行されたのは2009年。疾走感と迫力に満ちたストーリーと現実社会を抉る骨太なテーマ、魅力溢れる人物造形で、一気に読者の心を掴んだ。  その年の年末ランキングでは上位を独占し、設立されたばかりの翻訳ミステリー大賞の第1回受賞作にも輝いたほどだ。「犬の力現象」と呼んでもいいほどの盛り上がりを見せたのである。  そんな『犬の力』は、1975年、メキシコ・シナロア州から始まる。麻薬取締局から派遣された若き捜査官アート・ケラーが、燃える罌粟畑を眺めている。メキシコから国境を越えてアメリカへ流れ込む麻薬を断つため、ヘロインの源を叩き潰す〈コンドル作戦〉の一場面だ。  そしてケラーは、現地の警官ミゲルと協力して麻薬組織を壊滅に追い込んだ。しかしそれはミゲルが組織のボスに取って代わるための策略だったのである。  ミゲルの甥、アダン…

2019/8/7

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ザ・ボーダー 上 (ハーパーBOOKS) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

W-G

壮大な物語の締めくくりにして、上下巻それぞれ800頁くらいという、超長編。それに相応しく、どっしり緩やかに、膨大な登場人物それぞれの思惑を小出しにし、不穏な空気を膨らませながら序盤は走り出す。多くの読者が、前二作をおさらい再読して本書に臨んでいるのが、読書メーター内でも伺われる。そこまでするに足る、読書体験を提供してくれそうな感触は、上巻時点で十分ある。敢えていえば、『ザ・カルテル』のエピローグと矛盾だらけなことが悲しい。エバと息子二人に関する言及も一切なく"なかったこと"になっているのか、判断に苦しむ。

2019/08/11

harass

図書館に入っていたのを知り即座に借りる。「犬の力」「ザカルテル」の続編。奇しくも麻薬取締局長になったケラーに、ライバルのアデンバレーラの死の知らせが。危うい均衡を保っていたバレーラの子らや部下たちのカルテルはまたも暴力と混乱をもたらすことに。あまり内容を知らずに読み出すが実に多くの人物と彼らのサブストーリーに驚く。やや散漫に感じるが問題の全体を語ろうとする著者の思いを表現しようとするから、こそのこの厚さなのだろう。なんども言及されるゴッドファーザーのストーリーと重なるサーガの醍醐味に感心しつつ下巻に。

2019/08/31

のぶ

先の「犬の力」や「ザ・カルテル」の流れをそのまま継続した作品だ。あまりに長く、あらすじを簡単には著せないが、前作でシナロア・カルテルの首領、アダンを亡くし、どうなるかと思いきや、後継を作りカルテルはしっかり存続していっている。それを機に新たな混沌と破壊を解き放っていく。登場人物のほとんどが悪人に見え、唯一カルテルと対峙する、麻薬取締局のアート・ケラーがアンタッチャブルのエリオット・ネスに見えてくる。麻薬の紛争は、本書でも全編にわたり繰り広げられている。この先どうなるのか?感想は下巻で。

2019/08/18

ずきん

「犬の力」「カルテル」を再読し、万全の構えでこの完結作に挑む。物語は読み手の想像を遥かに凌駕。ウィンズロウは梯子をかけ、そこへといざない、そしてあらゆる人間の渦巻くエロスのど真ん中に読み手を突き落とし、置き去りにする。そのリアリティと無慈悲さは容赦がなく、溺れ、さらに深淵へと引きずり込まれる。お前の怒りなど生ぬるいと頬を打たれ、わたしは打ちひしがれるのだ。物語の構築手腕とその厚みに、読書前の懸念など吹き飛んだ。其々違う訳者さんだが、本作の田口さんも素晴らしい。まさに至福の時間。ああ、読み終えたくない!

2019/08/18

あさうみ

時間が許せば、「犬の力」「ザ・カルテル」を読み直して本作へいきたかった!前作から引き継がれているキャラもあり記憶を手繰る。暴走と暴力の世界。駆け引きと絶妙なバランスで紡ぐ。今のアメリカを風刺している気配を漂わせ、下巻へノンストップ。

2019/09/10

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