ももクロは“プロレス的”で、AKBはそうじゃない?『ももクロ×プロレス』著者・小島和宏インタビュー
幕が開くと、覆面を被ったメンバーたちがチェーンを振り回しながら現れた。「歌う前に脱ぐんだろう」と思いきや、一向に脱がない。なんだ、なんだ? 一体、なにが起きているんだ? ついに彼女たちは、覆面を被ったまま一曲を歌い切ってしまった。「普通のアイドルだったらイントロで脱ぐはず。プロレスを分かっているなぁと思った」。初めてももクロのライブを観たときの衝撃を、小島和宏氏はそう振り返る。こんなにも面白いエンターテイメントが、プロレス以外にあったのか、と。
元・週刊プロレス記者であり、活字プロレス黄金時代を駆け抜けた小島氏。フリー転向後はプロレスのみならず、お笑い、特撮、サブカルチャーなどの取材・執筆を手掛けてきた。しかし2011年、ももいろクローバーZのライブを観て以来、アイドルの世界にどっぷりハマり、いまではももクロ公式ライターを務める。
そんな小島氏が上梓した『ももクロ×プロレス』(ワニブックス)。ももクロメンバー5人と、人気レスラー5人による対談集。否、5大シングルマッチだ。「天龍源一郎×玉井詩織」にはじまり「飯伏幸太×佐々木彩夏」、「越中詩郎×高…