うまくやっているようで、幸せとはいえない現代の人たちに。アニメ『ぼくらの7日間戦争』村野佑太監督×大河内一楼さんインタビュー
原作は、1985年に刊行され、いまだ人気が衰えない宗田理さんの小説。1988年に映像化された実写映画は、日本の青春映画の金字塔に。そんな揺るぎない名作が、現代版に作り変えられたアニメーション映画として新たに描かれる! 12月13日(金)公開の劇場アニメ『ぼくらの7日間戦争』の村野佑太監督と、脚本の大河内一楼さんが語る、現代の子どもたちの敵や、大人にとっての青春とは。
脚本の大河内一楼さん(写真左)と村野佑太監督(写真右)
――制作に入る前に、あらためて80年代の原作や実写版にふれたそうですね。
大河内 この作品を好きな人は、何を守ってほしいのか。今回の作品でどこを変えるべきなのか。現代版に作り変えることになっていたので、今の時代を表せる何かを探す作業がまずは必要だと思いました。
村野 原作である『七日間戦争』の魅力はまず、体格も立場も明らかに自分たちを上回る大人を、子どもたちがギャフンと言わせるスカッと感。体力では敵わないから、知恵を使ってやっつけようと。
大河内 実写版を久々に観て、こんなにコミカルな映画だったんだと気づきました。エンタメとして信じら…