薄い壁の隣室からゾクっとするような不審な物音…もしも隣人が恐ろしい連続殺人犯だったら?
壁を1枚隔てた隣人は近いけれども、遠い存在。隣で暮らす人の素性や人柄をよく知らないという方は読者の中にも多いのではないだろうか。その隣人が、もし自分の知らない一面を持っていたとしたら…。『隣はシリアルキラー』(中山七里/集英社)は、そんな身近…
壁を1枚隔てた隣人は近いけれども、遠い存在。隣で暮らす人の素性や人柄をよく知らないという方は読者の中にも多いのではないだろうか。その隣人が、もし自分の知らない一面を持っていたとしたら…。『隣はシリアルキラー』(中山七里/集英社)は、そんな身近…
雑木林に埋められていた少年は、栄養失調状態で、しかも臓器が半分奪われていた――。中山七里さんの最新小説『カインの傲慢』(KADOKAWA)は貧困と臓器売買をテーマとした社会派サスペンスだ。 少年の体に遺されていたのは、縫合とも呼べないずさんな跡。傷口…
「金田一耕助」シリーズで有名な横溝正史ファンの人にうれしい知らせだ。絡み合う人間の欲望や奇怪な事件…横溝ワールドを彷彿とさせるミステリーが新しく登場した。 『人面瘡探偵』(中山七里/小学館)は、土地家屋の評価を専門とする相続鑑定士の三津木六兵…
人を殺めることはタブーだ。たとえ死刑であっても、その執行は慎重でなければいけない。日本中を震撼させた凶悪事件の首謀者ですら、確定から執行までには12年かかったという。 法の下でも、人命を奪う行為はきわめて重いのだ。しかし死刑囚自身が尊重されて…
“どんでん返しの帝王”という異名をもつ作家・中山七里。『さよならドビュッシー』『テミスの剣』など著作の実写化も多いのは、ラストで巧妙に仕掛けられた“裏切り”がいつも、悔しくも心地いいからだろう。著者初の学園ミステリーとなる新作『TAS 特別師弟捜…
昨年12月の見直しで、約7割の世帯で受給額が引き下げられることが決定し、あらためて議論の的となっている生活保護制度。人気作家・中山七里が1月23日に刊行した新作『護られなかった者たちへ』(中山七里/NHK出版)は、この制度の限界を鋭くついた社会派ミ…
「どんでん返しが止まらない! 怒濤のリーガル・サスペンス!!」という宣伝文句に誘われるかのように、ダウンロードしてみました、『贖罪の奏鳴曲』。 悪名高い辣腕弁護士の御子柴礼司は、ある雨の晩、記者の死体を遺棄。警察の捜査の手は御子柴に伸びるの…
『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』 ●あらすじ● 気鋭の弁護士・御子柴礼司(みこしばれいじ)は、ある晩、記者の死体を遺棄する。冷静沈着に死体を始末し、翌朝いつもどおり事務所に立ち寄り、任務を行う御子柴。だが、殺された男の死体を調べ、あることに気づいた…