“目立たないグループのコ”が芝居をするのは「カン違い」なの? “ふつう”から外れる難しさと素晴らしさを林真理子が描く『私のスポットライト』
春になり、真新しい制服やスーツに身を包んだ若者を見ると、微笑ましい気分になる。大人になった今でこそ、青春時代は輝かしいものに思えるが、自分がその年代だったころ、そんなふうには思えなかった。周囲の子がやっていることを、“ふつうに”やらなければ…
春になり、真新しい制服やスーツに身を包んだ若者を見ると、微笑ましい気分になる。大人になった今でこそ、青春時代は輝かしいものに思えるが、自分がその年代だったころ、そんなふうには思えなかった。周囲の子がやっていることを、“ふつうに”やらなければ…
林真理子さんのエッセイは歯に衣着せぬ発言が痛快。気づけば、その独特の世界観から抜け出せなくなっている。そして、新作の『夜明けのM』(文藝春秋)は、林さんの目に映った令和の幕開けを知れるユニークな1冊だ。 2019年10月22日に行われた、天皇陛下即位…
林真理子先生といえば、『西郷どん!』や『不機嫌な果実』、『ラブストーリーは突然に』など誰もが知る名著やドラマの原作を書いた人気作家。人間の感情のどろどろした部分まで描く奥行きのあるストーリーに定評のある林先生が『週刊文春』に書いているエッ…
長年連れ添った夫が不倫して「はいそうですか」とすぐに離婚できる妻は一体どのくらいいるのだろうか?少なくとも筆者は無理だ。きっと様々な感情が交錯するだろうし、周囲の視線や手続きの煩雑さ、金銭面を考えると「離婚しない」選択をする可能性も高い。…
週刊文春に、2017年1月からの約1年間連載されたエッセイと、番外編「『西郷隆盛が愛した男と女』中園ミホ×林真理子」を収録した1冊が『不倫のオーラ』(林真理子/文藝春秋)である。大河ドラマの原作を手がけ、時代の最先端を走り続ける林真理子氏は、旺盛な…
辣腕をふるうスクープ力と選りすぐりの記事で「文春砲」と畏怖される『週刊文春』。反面その「表紙」は、上品で静かなたたずまいを一貫して崩さない。まるでセンセーショナルな見出しにあふれた他の週刊誌とは「格」や「インテリジェンス」の一線を画してい…
柴咲コウさんの大ファンである私にとって「おんな城主 直虎」の放送終了は大変苦痛で仕方がない。しかし2018年の大河「西郷どん」が楽しみであるのもまた事実。九州で生まれ育った私にとっては勿論のこと、多くの日本人にとって西郷隆盛はかなり馴染みの深い…
甘く、幸せで、魅力的な男と女の関係は、「不倫」や「熟年離婚」が社会的な問題になるなど、現代かくも問題に満ち溢れ、今や強く私たちを悩ませている。 『男と女の理不尽な愉しみ』(林真理子、壇蜜/集英社)では、そんな昨今における男と女を巡る数多くの…