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ムーンライト・イン (角川文庫)

ムーンライト・イン (角川文庫)

ムーンライト・イン (角川文庫)

作家
中島京子
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-12-22
ISBN
9784041143773
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ムーンライト・イン (角川文庫) / 感想・レビュー

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kei302

軽快なのに社会問題がいろいろ出てくる。サクッと読めて、にやりとさせるラストがよかった。マリー・ジョイの台詞がシンプルで的確。拓海への捨て台詞?! 最高です。ニホンのオトコみな同じこと言う。でもマリー・ジョイは戻って来る(たぶん)そして、かおるさんも。文庫本解説は朝倉かすみさん。「ムーンライト・フリット/夜逃げ」した人々の「ムーンライト・イン」での同居生活の話。清里かな?

2024/01/05

優希

年齢も国籍も異なるメンバーのシェアハウスの物語でした。一見心地良い生活に見えますが、それぞれ口に出せない事情を抱えていることが、互いに向き合い難い秘密を抱えているということでしょうね。葛藤と再出発を描いたあたたかさと同時に、それぞれの秘密にドキドキしてしまいました。

2024/04/18

エドワード

バックパッカー・栗田拓海は、豪雨の中、ある高原の家にたどりつく。住人は、車椅子の老女・新堂かおる、介護士・津田塔子、看護師・マリー・ジョイ、主人の高齢男性・中林虹之助。拓海は壊れた屋根を修繕し、踵を骨折して2ケ月滞在する。この人々はどういう関係なのか?穏やかな生活から垣間見える事情。何回も出てくる「親子ほど、厄介なものはない。」の言葉。徐々にほどけていく秘密は決して無情なものではなかった。日本を外側から見るフィリピン人のマリーが現代日本を客観的に視せてくれる。一度は別れる彼ら。きっとまた会えると信じるよ。

2024/01/21

mayu

それぞれの事情を抱えた人達の、今は使われてない寂れた街にある元ペンションでの不思議な同居生活。向き合わなければならない現実から目を反らして、それぞれに干渉せず、程よい距離感がある心地の良い生活を送る4人がどうなっていくのか気になる展開は読みやすかった。抱えた物は中々重いし、理不尽だけどモヤモヤを抱えたままどっちつかずでいるのは私には耐えられないなぁと思いながら読んでいた。後半にかけての畳み掛けに呆然として、ん?え?これで良いのか?となんか最後まで振り回されたなぁと感じた一冊。

2023/12/29

くるみみ

書店で表紙カバーの文鳥がかわいいし中島京子氏だし、と手にした1冊。居場所を失った4人が高原で送る避難生活という帯も魅力的。読み始めるとその4人は高齢者が半分だし人生の困難を知る人たちで、その登場人物のそれぞれの視点で場面が変わって行くので先が気になりページが進んだ。マリー・ジョイさんが魅力的。でも塔子さんの逃避の理由はちょっと現実的じゃないなと思った。けれど大事な一人息子に対する元夫の妻の対応への嫉妬は痛いほど分かった。かおるさんをはじめ、女たちの苦難が描かれたお話だったとも思う。

2024/03/24

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