新宿・夏の死 (小学館文庫 ふ 4-7)
新宿・夏の死 (小学館文庫 ふ 4-7) / 感想・レビュー
みっぴー
《2018夏物フェア》第十三弾。読むのが非常にしんどい作品でした。というのも、どの話も『普通』から足を踏み外してしまった人達の物語で、パワハラで自殺した息子の復讐、オカマバーのママ、サラ金の取り立て、ホームレス、、、などなど。できれば目を背けたい世界ですが、いつなんどき仲間入りするか分かりません。ほとんどの話は救いがありませんが、ぼったくりバーの仕組みや、サラ金の取り立て方法などが詳しく書かれており、危機管理のために役にたつかもしれません。「上に政策あれば下に対策あり」がお気に入りのセリフでした。
2018/08/01
浦
舞台は20数年前の日本か。昔だから良かったと思いがちだが、今と変わらぬ絶望感と陰湿さ。この国はあの頃も腐っていた。著者が今を描いた作品を読んでみたいが、叶うはずもない。
2020/03/12
けじ
いつもの船戸作品とは趣が異なる短編集。どの作品も、後味の悪すぎる結末が妙に後を引く。
2013/03/30
Yoichi Taguchi
題名のとおり、新宿・夏という共通項以外にはまったく関連性のない8つの中編からなる小説。サラ金・路上生活者・割烹料亭等々、長編の船戸ワールドだと出てこない世界がテーマになっているのも面白い。私としては『夏の雷鳴』『夏の曙』が秀作だと思う。もう一つ、共通項として破滅・滅びといったテーマが通奏低音のようにすべての物語を貫いているのは言うまでもない。
2017/05/07
ケイスケ
短編集だった。暗い、救いのない物語が続く。苦手かもしれない・・
2015/11/23
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