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炎の回廊 満州国演義四 (新潮文庫)

炎の回廊 満州国演義四 (新潮文庫)

炎の回廊 満州国演義四 (新潮文庫)

作家
船戸与一
出版社
新潮社
発売日
2015-12-23
ISBN
9784101343235
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炎の回廊 満州国演義四 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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カムイ

満州国にきな臭い事件が続々と勃発、五族協和を掲げる石原莞爾は理想をブチ立てるが民族を纏めたいのにその民族が抵抗をする、関東軍も手を焼き、一番の抵抗勢力が金日成率いる朝鮮族である、金日成は本名でなく過去の英雄人物であるらしい、その為その名にあやかり、統率する事はある意味厄介である、歴史に満州のことは粗粗、知識として抜けている、教科書では知る事は出来ない内容である、興味深く読めた、登場人物に言わせている言葉に心に響くものがあった【行き着く先は破滅しかないとわかっていてもよ、そこに向かって人間どもはドドドーッ→

2020/05/05

ヨーイチ

前言撤回、この回は面白かった。内地では2・26事件が起こるけど、満州国の現場では心配こそすれ、手のだしようもなく、傍観しながら、各々の任務に当たるのみ。熱河が阿片の産地でその収入が初期の満州経営を支えていたって話は覚えて置きたい。満州国建国に続いて、内蒙古、北支にも衛星国を建てる構想があったらしい。一気に長城の内側ってのは流石に図々しいでしよ。コミンテルンの圧力がそろそろ強まってくる。「金日成」が個人名では無く運動の象徴だったらしいってのは面白い。

2016/02/19

kinnov

二・二六事件や利権の鍔迫り合いなど内地での政変が、満州に更なる激流を産んでいく巻。「天皇は日本人が作った最高の虚構」と言う言葉に考えさせられる。虚構であるか否かではない。そうと考えながら尊皇を口にし、実際には政に利用する関東軍将校達の有り様にだ。己の利のために、錦の旗を言い立てる醜悪な様は、今の日本人も変わりない。 物語の始まりが白虎隊だった事、明治維新に根を持つ事の現れとして、薩長閥の事がさり気なく語られる。普段あまり言葉にはされないが、当時から今現在まで、薩長の権力志向や利権等が落とす闇と影は深い。

2017/01/12

ちゃま坊

蒋介石、毛沢東に継いで金日成も登場。満州を舞台に関東軍と抗争が続く。一方日本では二・二六事件が。

2018/01/10

みなみ

二・二六事件。歴史上の人物である岸信介や甘粕正彦の名前は出てくるが、小説の主人公は敷島四兄弟。太郎の葛藤、次郎が女の面倒を見る優しさ、三郎の、思想を考えないゆえのシンプルな思考回路、流され続ける無力な四郎。巨大な歴史のうねりと個人の生き様が交錯していく大きな物語。

2018/03/18

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