読書間奏文
「読書間奏文」のおすすめレビュー
直木賞候補作『ふたご』作者・藤崎彩織の感性みなぎる書評×エッセイ
『読書間奏文』(藤崎彩織/文藝春秋)
呼吸をするように本を読んだ時間が、血となり肉となり、彼女の感性を支えているのだろう。『読書間奏文』(文藝春秋)は、大人気バンド「SEKAI NO OWARI」のメンバーSaoriこと藤崎彩織が、人生のターニングポイントを本とともに振り返る書評のようなエッセイ集。『文學界』の大人気連載に書き下ろしエッセイが加筆された作品だ。
藤崎彩織といえば、「SEKAI NO OWARI」での活躍もさることながら、デビュー小説『ふたご』が、第158回直木賞候補作に選ばれたことが記憶に新しい。いつも一人ぼっちでピアノだけが友達だった夏子と、不良っぽく見えるけれども人一倍感受性の強い月島の青春小説は、多くの読者を確かな感動へと導いた。その語り口や言葉選びには、日々を悩み、葛藤する者たちへのあたたかさが感じられた。今回のエッセイ集では、そんな作品を生み出した藤崎の日常を垣間見られる。エッセイでも彼女のやさしい語り口は健在。すっと心に染み渡るような巧みな表現の数々に思わず癒されてしまう。
一人ぼっちでいるのが惨めで逃げ込んだ図書館…
2019/1/13
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読書間奏文 / 感想・レビュー
starbro
My Favorite Band SEKAI NO OWARIの藤崎 彩織、『ふたご』に続いて2作目です。タイトルから著者の書評集かと思いきや、名作に因んだエッセイ集でした。オススメは、『サラバ!』&『フェミニズム批評』です。著者の小説第二弾を期待しています。
2019/01/23
せ~や
内容がなんだか瑞々しい。そして、なんだか薄い印象。エッセイはそうなのでしょうか?なるほどと、驚き賛同する章もあれば、矛盾してるな~と批判したくなる章もある。本と一緒に、なぜだか音楽のようなものも頭に流れてくる感じがして、『読書「間奏」文』とは、言い得てる感じ。良い悪いは関係なく、誰がそばにいても、作者の藤崎彩織さんは、なんだかどこまでも「ひとり」でいるな~と感じた。☆2.5
2019/01/30
KAZOO
この筆者の方は4人組の「SEKAI NO OWARI」というバンドのメンバーなんですね。このバンドはあまり見たことがないので偉そうなことは言えませんが、バンド活動しながらこのようなエッセイを書かれるというのたいした文才があるのでしょう。日常の様々な出来事などを自分の読んだ本の内容などを付け加えたりして面白い読書エッセイと思いました。
2022/08/20
AICHAN
図書館本。著者は『SEKAI NO OWARI』のsaori。エッセイ集。単なる読書感想文ではない。バンドを結成したときのことやメジャーデビューしたときのことなどを交えてちらちらと感想文を入れる。ステージ作りから自分たちで始めたという『SEKAI NO OWARI』の歴史を知ることができる。同じくsaoriの著書『ふたご』がやはり実話を下敷きにしたものだとわかった。
2021/08/13
taiko
ほんのり知っていたSEKAINOOWARI 、著者の「ふたご」で楽曲を聴くようになり、大好きになりました。 さおりちゃん、エッセイもいいですね。 本好きが溢れています。 優しく綺麗な言葉がとても読みやすい。 これからも、さおりちゃんの作品を読みたいと思ってます。 新作待ってます。
2019/05/24
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