太陽と毒ぐも (文春文庫 か 32-17)
太陽と毒ぐも (文春文庫 か 32-17) / 感想・レビュー
misa*
恋人同士の生活の中での出来事を綴ってるんだけど、最初はおもしろく感じてた相手のある部分が、時として怒りや悲しみに変化してゆく。恋愛してく中で一度は経験するだろうお互いの違いが、くっきりと形をあらわにしていく様は、角田さんならではの描写で書かれていてスラスラと読めちゃう。昔自分も恋人の許せない言動だったり癖があって、どんなに好きでいてもその一部分を見る度に音を立てて歪みが生まれていた。結局は一番嫌いな人になって別れた。そういうヒリヒリした作品が集まった短編だった。
2021/07/27
雪
角田さんの恋愛小説はリアルで、飾りがなくて、心の奥底の痛いところをグイグイ突いてくる。本作品もそんな一冊だった。どこにでもいるような11組のカップルのお話。付き合い始めた当初は気にならなかった相手のある部分が、時を重ねるごとにどうしても許せなくなっていく。自分だったらどれが一番無理かな・・なんて考えながら読んだ。どれも甲乙つけがたい(笑)2004年の作品だけれど、全く古さは感じなかった。
2021/08/30
みつにゃん
11組のカップルの姿の話。どちらかが『極端な人』。お風呂に入らない、万引き常習犯、買い物依存症…etc 好きだけれども、どうしても許せない部分があり、その許せなくなる側の葛藤に共感する。一緒に住むとどうしても出てくる部分。わかりやすすぎて既視感…の箇所あり。本文の中で2人の関係をドレッシングみたいだと例える部分がある。油と酢のようにくっきり独立した両者には、それ相応の気負いと行為が要る。かき混ぜ、譲歩も変更も楽しかったけど、放置すればすぐに分離する。…表現が秀逸。みんなあるよね…とどこかホッとして読了。
2021/07/25
ピース
男女が付き合い、一緒に住むようになる。すると相手の欠点が目に付いたりちょっとしたことでケンカしたりする。しかしここに出てくる二人は何か普通じゃないというか、変わってるというか。どの話もその後どうなったんだろう?
2021/09/12
ピロ麻呂
角田光代大先生の恋人あるある😊短篇集✨よくいる「極端な人」が登場します💦3日間風呂に入らない彼女…女性はキレイな存在でいて欲しい😅くだらない物を次々買う彼氏…買って満足する気持ちは分かる😆57577を常に考えてる彼氏…僕のこと?😊倹約しすぎる彼氏…金銭感覚は大切😁巨人の勝敗で機嫌が変わる野球バカ彼氏…趣味は優先したいけど😅恋人、夫婦といえど違った環境で育った他人…価値観の一致って難しい💦
2021/08/04
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