おれたちの歌をうたえ (文春文庫 こ 51-1)
おれたちの歌をうたえ (文春文庫 こ 51-1) / 感想・レビュー
よっち
元刑事の河辺のもとにある日かかってきた電話。友が遺した暗号に導かれ、40年前の事件を洗いはじめた河辺とチンピラの茂田はやがて、隠されてきた真実へとたどり着くミステリ。過去を語るために思い出してゆく、封印していた四十年前の記憶。仲が良かった五人組の若き日々と悲劇。二十年前の再会と挫折。暗転したそれぞれの人生と苦い思いがあって、遺された暗号の意味を巡るうちに新たな事実も明らかになっていって、その真相にたどり着くまでにずいぶんと遠回りした感もありましたけど、紆余曲折の末に迎えた結末がなかなか印象的な物語でした。
2023/08/02
さち@毎日に感謝♪
厚みのある本ですが、展開が気になって割と直ぐに読めました。40年前の事件が新たな事件を引き起こしていて、今と過去を行き来しながらの物語でした。結末は辛いものだったけれど、5人組の友情も感じられる作品でした。
2023/10/07
かつおさん
40年前に起こった殺人事件。事件に少なからず関係した五人組の幼馴染み。五人組の一人、主人公、河辺が図らずも40年前の事件の真相解明に引き摺りこまれ、散り散りになった幼馴染を繋なぎ真実に辿り着く話。ストーリーが40年前、20年前そして現在と飛ぶためそれぞれの時代に起こったことを頭の中で整理しておかないと謎解きに追いつけない。五人組の一人、佐登志が遺した真相解明の鍵を握る暗号の解釈が話が進む中で変わっていき最後まで難解でした。終始、重苦しいトーンでしたが、結局、五人組の友情の物語かな。
2023/09/06
numno1
旧友・佐登志の突然死を知った、落ちぶれた元刑事の主人公・河辺。佐登志が死に際に残した暗号は、佐登志も含めた5人で過ごした幸福な少年時代と、それを終わらせた陰惨な殺人事件の記憶へと河辺を誘う・・ 700ページ近い大作でした。呉先生は書きながら筋書きを考えるタイプだとこのミスのインタビューにありましたが、とてもそうは思えないよくできたストーリー展開を堪能できました。
2023/08/16
読書熊
大河ミステリー。読み応えある
2023/08/12
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