一青窈「今回のシングルに入れた曲は、私の今の状況とつながっています」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは新曲「蛍」を3月26日にリリースしたばかりの一青窈さん。オススメの一冊は墨いろも美しい『桃紅えほん』だった。
「『桃紅えほん』を見ていると、墨いろとひと言で言っても、紫っぽい色があったり、ちょっと朱が入っていたり、ものすごくいろんな色合いがあって、きっと桃紅さんも選んで使っているんだろうなと」
すずりで墨を擦る。 「ちゃんとやろうとすれば、20~30分かかる。でもその時間がくれるものがあるんです」と。文字を書くこと、言葉にすることについて、あらためて考えるきっかけにもなったらしい。
「去年の暮れ、ホームパーティをやった時には、友達のひとりが“窈ちゃんをイメージして便箋をつくった”と渡してくれたのが嬉しくて、“じゃあ、みんなに手紙を書きます”って酔っぱらいながら墨を擦って、ひとりひとりに思い出を書いて渡すという儀式をやりました」
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