『蜂蜜パイ』『女のいない男たち』に見る『騎士団長殺し』との共通点とは? 〈第4部 地震と子ども編〉
■“地震”と“子ども”が共通する『蜂蜜パイ』と『騎士団長殺し』 『騎士団長殺し』にはこれまでの村上作品ではほとんど描かれなかった、主人公が「子ども」を慈しむエピソードが登場する。 「私」が離れていた妻と生活をともにするようになった数年後(子どもが…
■“地震”と“子ども”が共通する『蜂蜜パイ』と『騎士団長殺し』 『騎士団長殺し』にはこれまでの村上作品ではほとんど描かれなかった、主人公が「子ども」を慈しむエピソードが登場する。 「私」が離れていた妻と生活をともにするようになった数年後(子どもが…
「完璧な湯切りは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」(村上春樹) などと村上春樹は書いたことがないはずだが、この本の中では書いたことになっている。『もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら』(神田桂一、菊池良/宝島社)はタイト…
「オールド村上主義者」が『騎士団長殺し』を読むきっかけになってほしい、というスタンスでお送りしている「村上春樹作品に共通することに関するあてどもない考察」。過去の作品との類似点についてご紹介する第3部では〈遷ろう謎の場所と通路編〉と題し、形…
本書『みみずくは黄昏に飛びたつ』(川上未映子、村上春樹/新潮社)をご紹介する前に申し上げておきたいのは、村上春樹さんの最新長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)を未読の方、特に読むのを楽しみにしている方はそちらを先にどうぞ、ということです。『み…
村上春樹はハードワーカーである。2017年2月の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)以来4年ぶりとなる長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)を発表すると、3月にはこれまで手がけてきた翻訳について語る『村上春樹翻訳ほとんど全仕事』(…
2月24日、村上春樹氏による7年ぶりの長編小説『騎士団長殺し』(新潮社)が発売され、ファンは歓喜に沸いた。だがその7年の間、なにも村上氏は休息をとっていたわけではない。翻訳家としての活躍は続けており、この3月には36年間の実績をまとめた『村上春樹…
4月27日、新宿サザンシアターにて村上春樹さん13年ぶりとなるトークイベントが開催された。長編新作『騎士団長殺し』の発売から約2ケ月が経ち、村上さんはどんな面持ちで何を語るのか。460人の定員に対し応募倍率15倍という競争率の中、幸運にもチケットを手…
「こんばんは、村上春樹です」 作家・村上春樹さんが姿を現したのは、4月27日(木)新宿サザンシアターにて開催された13年ぶりとなるトークイベント「本当の翻訳の話をしよう」。70余点の訳書をまとめた『村上春樹翻訳(ほとんど)全仕事』(中央公論新社)…