8年ぶりに加賀と再会した園田。結婚し子どももいる彼を見て思うことは…/この部屋から東京タワーは永遠に見えない③
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2022年9月、これまで誰も通ったことのないルートから新たな一般文芸の書き手が現れた。Twitterで小説を書き、厳選20本を収録した単行本『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』で本格デビューを果たした、麻布競馬場だ。突然変異種出現に至る、「ウェブ発一般文芸」の系譜を辿る。 (文=吉田大助)
ウェブの世界から、一般文芸の新しい書き手が現れるようになって久しい。例えば、芥川賞作家の本谷有希子は、自身が主宰する劇団のホームページに掲載していた小説『ほんたにちゃん』(のちに加筆修正して単行本刊行)を読んだ編集者に声をかけられ、短編小説で商業誌デビューした。直木賞作家の米澤穂信は、自身のホームページ「汎夢殿」に発表していた小説の中でも反響の大きかった『氷菓』をライトノベル系の新人賞に応募し、受賞作でデビューしている。住野よるのデビュー作『君の膵臓をたべたい』は、小説投稿サイト「小説家になろう」に発表されていた作品であり、逢坂冬馬のデビュー作にして本屋大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』は、Web小説サイト「カクヨム」に投稿された作品だった。『へぼ侍』…
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