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777 トリプルセブン

777 トリプルセブン

777 トリプルセブン

作家
伊坂幸太郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2023-09-21
ISBN
9784041141472
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「777 トリプルセブン」のおすすめレビュー

「ブレット・トレイン」主演のブラッド・ピットも待望した続編? 伊坂幸太郎ワールド全開の殺し屋シリーズ最新作

『777』(伊坂幸太郎/KADOKAWA)

 クエンティン・タランティーノ監督に映画化してほしい。あるいは、深作欣二監督が存命だったら、彼が撮る運びになっていたかもしれない――伊坂幸太郎『777』(KADOKAWA)を読んでそう思った。なんせ、本書は伊坂幸太郎の「殺し屋シリーズ」の4作目であり、前作『マリアビートル』はブラッド・ピット主演でハリウッド映画になったのだ。同作も本作も、クライムアクションとサスペンスとミステリの掛け算。筆者は特に、手に汗握るアクション・シーンに文字通り一喜一憂した。

 物語の鍵を握るのは『マリアビートル』をはじめ、伊坂の小説にはちょくちょく登場する殺し屋の七尾。コードネームは天道虫という。高級ホテルの一室に贈り物を届けるだけという、驚くほど簡単な仕事を引き受けた七尾だが、いつしかホテル内の抗争に巻き込まれてしまう。ここぞという場面で必ず不運に見舞われるのが七尾の宿命。今回もまた然り、である。

 ホテル内には彼以外にも複数の殺し屋が潜伏しており、血で血を洗う混戦が繰り広げられる。しかも、途中から誰と誰が仲間で、誰と誰が敵なのか…

2023/10/10

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777 トリプルセブン / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

以前『マリアビートル』を読んだ時には、それがまだ私にとって2作目の伊坂幸太郎体験であったために、そのあまりの荒唐無稽ぶりに驚いた。それから幾星霜、今やヴェテランの域に達している(?)ので、平常心で受け止めることができる。タイトルの「777」は運の象徴である。乾にとって、そして常に悪運に付きまとわれている七尾にとって。そればかりではなく、布たちにとっても、6人組や他のすべての登場人物たちにとっても。これは、そんな彼らがダイスを転がすように展開してゆく物語。スピード感は極上。この物語自体にとっての夾雑物は⇒

2023/11/13

青乃108号

殺し屋沢山シリーズ第4弾。間に「AX」を挟んでいるが、「マリアビートル」の続編的作品。中盤までは正直、前作の方が良かったな、なんて思いながら読んでいたところが。終盤に畳み掛けるあれよあれよの怒涛の展開、さすが伊坂幸太郎、サービス満載で腹一杯、楽しませてくれる。読後感も最高の、絶対読むべき一冊。この本だけは、文庫になったら買います。

2023/11/21

いなばさくら

長編サスペンスミステリ。いや、そんな陳腐なジャンル分けは意味ないですね。伊坂幸太郎さんの単行本を発売日に購入したのは初めて。ああ、お金があるって幸せ…お金に難のある登場人物達が止むなく裏稼業的業者に身をやつし、その道のプロとして同業者達と切磋琢磨するって、ある意味スポーツものみたいな殺し屋もの。シリーズ4作目って謳ってますがマリアビートルの続編感が強いです。科白が多く残虐シーンが多いのも伊坂さんらしいですが、伏線回収もお見事!1ラインだけ全く分からん伏線があったので読後に復習して納得でした。

2023/09/23

bunmei

『マリアビートル』に続く殺し屋シリーズ。個性豊かな殺し屋達が、現れては消されていく、生死を賭けたバトルロ・ワイヤル。『マリアビートル』では、新幹線から降りることができなかった不運な殺し屋・天道虫が、今度は高級ホテルから出ることができなくなり、様々な殺し屋相手に、悪戦苦闘劇を繰り広げる。過激なバイオレンス・シーンも描かれているが、決して血生臭さを感じさせず、シリアスさの中にも、ウィットに富み、コミカルさも感じさせる展開が、伊坂流の真骨頂。天道虫に降りかかる後を絶たない災難に、思わず同情してしまう。

2023/10/20

hirokun

星3 伊坂幸太郎さんは、四冊目だが、殺し屋シリーズは初読み。非常にスピード感があって、読みやすい文章と相まって一気読み。エンタメ小説として、気晴らしに読むには良かったが、読み終えた後、何か残るものはあまりなかった。他の人と比べることなく、自分の特性に合わせた人生を生きろといったことか?エンタメ小説の中にも、何かテーマ性を持った作品が好きな私の好き嫌いのためか?

2023/10/20

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