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逆ソクラテス (集英社文庫)

逆ソクラテス (集英社文庫)

逆ソクラテス (集英社文庫)

作家
伊坂幸太郎
出版社
集英社
発売日
2023-06-20
ISBN
9784087445329
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「逆ソクラテス (集英社文庫)」のおすすめレビュー

敵は先入観!「伊坂幸太郎史上、最高の読後感」に魅了される読書家、続出の話題作

『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎/集英社文庫)

 「子どもに読ませたい本は?」と問われたら、間違いなくこの本の名を挙げたい。いや、本当は子どもに限らない。決めつけばかりの上司にも、それに辟易としている同僚にも、人生逆転なんて無理だと思っている後輩にも、簡単にはいかない現実に立ち向かっている友人にも、この本を薦めてあげたい。これはとびきり爽快な人生の教科書。あらゆる世代の人のモヤモヤをスカッと晴れさせてくれるに違いない1冊だ。

 そんな本が、伊坂幸太郎さんによる『逆ソクラテス』(集英社文庫)。2021年本屋大賞にノミネートされたほか、柴田錬三郎賞受賞を受賞した傑作だ。無上の短編5編を収録するこの本は、単行本時に累計発行部数20万部を突破。発売からしばらくたった今でも、さまざまな世代からの支持を集め、ロングセラーが続いている。「伊坂幸太郎史上、最高の読後感」とも言われるこの本の読み心地は、とてつもなく爽やか。多くの人の心を掴んで離さない、話題の作品だ。

 この本に収録されているすべての短編の主人公は小学生。その多くが、大人になった主人公による回想というスタイル…

2023/6/24

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この夏、一冊分おおきくなろう。集英社文庫「ナツイチ2023」

 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』8月号からの転載になります。

集英社文庫、夏のフェア「ナツイチ」が今年もスタート! ワクワク、ハラハラ、ドキドキ、フムフム。読み終えたころには、ひと回りおおきな自分に出会えるはず。さあ、この夏もいっぱい文庫をよまにゃ!

よまにゃ●読書が大好きな、集英社文庫のキャラクター。口癖は「よまにゃ」。 ©Noritake

(文=野本由起)

ナツイチとは? 毎年恒例、集英社文庫のサマーフェア。フェア参加書店で対象文庫を1冊購入すると、その場で1つ「よまにゃ画面クリーナー」をプレゼント。さらに、特設サイトでは人気声優5人の朗読動画を公開中!

今年読むならこの7冊から!

「思い込み」や「決めつけ」を子どもたちが鮮やかに翻す!

『逆ソクラテス』 伊坂幸太郎 集英社文庫 792円(税込) 「先生の先入観を崩してやろうよ」─生徒の優劣を決めつける担任教師に一矢報いるため、6年生の僕らはある作戦を決行する。表題作をはじめ、収録された5 編はすべて小学生が主人公。「僕は、そうは、思わない」と先入観を覆す彼らの姿が、清々しくも眩しい。

 …

2023/7/6

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夏の文庫フェア「ナツイチ」が今年もやってきた! 豪華声優陣の名作朗読や「よまにゃ」グッズの配布など気になる企画が目白押し

 夏の風物詩とも言える集英社の文庫フェア「ナツイチ2023」が、2023年6月20日(火)からスタートした。全国の参加書店で「ナツイチ」の対象作品を購入すると、「よまにゃ画面クリーナー(全4種)」をその場で一つプレゼント。ほかにも豪華声優陣が名作を朗読するキャンペーンや、毎年恒例の限定カバー版文庫なども登場し、夏の読書に彩りを添えている。

 今年で33回目を迎える「ナツイチ」は、若い世代へ読書の素晴らしさを伝えるために実施されている文庫フェア。7月21日は語呂合わせで「ナツイチの日」と呼ばれており、毎年6月下旬から9月下旬までを「ナツイチ」期間としてフェアを開催している。

 今年は6月20日(火)から9月30日(土)まで、全国およそ4000軒の書店で実施されるという。

「ナツイチ2023」の対象作品は81作品がラインナップされており、中でも目玉とされているのが、伊坂幸太郎の『逆ソクラテス』。2020年4月24日(金)に発売された同書は、「ナツイチ」フェアの開催とともに文庫本として再登場を果たした。

『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎/集英社文庫)

 ほかにもビー…

2023/6/28

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逆ソクラテス (集英社文庫) / 感想・レビュー

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小学生が主人公の短編集。『逆ソクラテス』『スロウではない』『非オプティマス』『アンスポーツマンライク』『逆ワシントン』タイトルからして興味をそそられる。小学生の狭い世界の中でここまで話を膨らませ、大人のこちらがはっとさせられ、自分の小学校時代を思い出しながら楽しく読めるのは凄いと思う。小学校時代の担任の発言は子供は正しいと信じがちだし、よく覚えているし、大きな影響を与えると思う。表題作の久留米先生みたいなのに当たったら主人公と同じ行動を取れる子がどれだけいるかな?

2024/01/10

五右衛門

読了。今回は子供目線?の短編集でした。がやはりどことなく繋がっているような、実際に繋がっていたり。伏線の回収もありで久しぶりに伊坂ワールドでした。今回は悪人を倒す、懲らしめる!と言うよりは緩めではあります。けれども逆転劇ありの内容で楽しめました。又々新作(殺し屋シリーズ)出るようなので楽しみしかありません。今後もと宜しくお願いいたします。

2023/07/05

みこ

小学生を主人公とし、先入観の危うさをテーマにした短編集。例によって一見独立した各話がほんのちょっとだけつながっている。主な舞台が小学校でも伊坂節は健在で「ゴッドファーザー」ごっこをする子供二人の会話とか、表題作「逆ソクラテス」の壮大なプロジェクトはいかにも伊坂作品を読んでいると実感する。中でもラスト五行で最高の読後感を与えてくれた「アンスポーツマンライク」がお気に入り。磯憲と謙介を同一人物と感違いして読んでしまったことはご愛嬌ということで。

2023/07/27

ナルピーチ

子供の頃の自分はどんなだっただろうと思い出し、今の自分を顧みさせてくれる。そんな子供達を主人公に描いた短編5作品。毎度の事ではあるが伊坂作品を読むと爽快感で満たされる。この小説で印象に強く残った言葉の一つに「相手によって態度を変えることほど、格好悪いことはない」とある。大人になった今の自分に当て嵌めるとやっぱり使い分けちゃってるとこあるよなぁと思ってしまったり…。大人でも十分に楽しめる内容ではあるが、是非とも小学生の子供達に手にして頂きたい。その時は必ず先入観や思い込みを捨ててから読んで欲しいです!

2024/03/05

ピース

子供の頃の回想のような短編集。さすがにそんなことは現実ではないだろうと思いながらも話は面白かった。所々に出てくる磯憲が掴みどころがないようで、いい味を出していた。

2023/08/22

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