決戦!桶狭間 (講談社文庫)
決戦!桶狭間 (講談社文庫) / 感想・レビュー
けやき
桶狭間の戦いのアンソロジー。冲方丁「覇舞謡」/織田信長、砂原浩太朗「いのちがけ」/前田利家、矢野隆「首ひとつ」/毛利新介、富樫倫太郎「わが気をつがんや」/徳川家康、宮本昌孝「非足の人」/今川氏真、木下昌輝「義元の首」/岡部元信、花村萬月「漸く、見えた。」/今川義元。富樫作品と宮本作品が気に入った。
2020/05/25
春風
桶狭間合戦に関する競作集。織田信長、前田利家、毛利新介、松平元康、今川氏真、岡部元信、今川義元が各短編の主人公となり、多角的に桶狭間合戦を炙り出す。興味深かったのは、木下昌輝先生の『義元の首』。足軽の意識レベルにおいて、織田・今川の戦争を熱田神宮と一向宗門徒との宗教代理戦争と位置付けられていて、桶狭間にて一向宗を敵に回したことが信長の以降の人生を占うようで面白い。そして、花村萬月先生の『漸く、見えた。』。句点が一切使われずに、義元の首が一気呵成に思念を発する。ひたすらに生々しく、展開が予期できない。
2020/02/11
garakuta@寝る三時間前に風呂を浴びると良い睡眠
意外性をつかれておもろかったというか、そうだったのかと新鮮感たっぷりの本だった。信長にとっては御膳立てが整っていたんだと読了後に思ったよ。
2019/04/23
kashimacchi
決戦シリーズ。「桶狭間」はどうしても勝者の織田信長目線で伝えられた歴史である。今川方目線の小説は少ないんじゃないかなと思う。本書の中では岡部元信を描いた「義元の首」が良かった。
2020/08/08
鴨
桶狭間の戦いにおける武士達を描く短編集。未だに義元を愚将として描く小説家が何人かいて驚いた。特に殺されてるシーンで悲鳴をあげて後ろから切られるような描写があったのには閉口した。個人的には一番最初の作品の作家の様な路線で描いてくれた方がよかった。
2019/05/23
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