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とにかくうちに帰ります (新潮文庫)

とにかくうちに帰ります (新潮文庫)

とにかくうちに帰ります (新潮文庫)

作家
津村記久子
出版社
新潮社
発売日
2015-09-27
ISBN
9784101201412
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あらすじ

うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい――。職場のおじさんに文房具を返してもらえない時。微妙な成績のフィギュアスケート選手を応援する時。そして、豪雨で交通手段を失った日、長い長い橋をわたって家に向かう時。それぞれの瞬間がはらむ悲哀と矜持、小さなぶつかり合いと結びつきを丹念に綴って、働き・悩み・歩き続ける人の共感を呼びさます六篇。

とにかくうちに帰ります (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

津村記久子さんは、芥川賞をはじめいくつかの文学賞を受賞した歴然たるプロの作家なのだが、前半の「職場の作法」を読んでいると、どこか妙に素人っぽい感じがする。もちろん、ヘタだと言っているのではない。アマチュアリズムの持つ良さのようなものを保ち続けているということなのだろう。後半の表題作は、もう少し仮構されている。非日常というほどではないが、大雨の状況が日頃は出会わないはずの人々に接点を作る。普通に日常を生きていることの、どこかせつない感覚をうまく掬い取って見せるのだ。結局、これが彼女のプロのワザなのだろうか。

2016/04/12

私は普段読書をするのは休日がメインで、本作品はあまりにも仕事中のちょっとした細かいシチュエーションがあるあるな話が多く、オフの日にまで仕事気分になりしんどかったです。そのぐらいサラリーマン(OL)生活をよく調べているのでしょう。表題作は、読んでいるこちらまで雨に打たれ寒い気になります。通勤は近いにこしたことはないです。都会の方々が毎日何時間もかけて通勤することは本当にストレス溜まるだろうし凄いなあと思います。

2017/01/22

yoshida

津村記久子さんは初読みの作家さんです。「職場の作法」と「とにかくうちに帰ります」の2編で構成。「職場の作法」では職場における日常を描き、共感が生まれます。仕事を人に頼むのに礼儀をわきまえない人、忙しいアピールが強い人。こんな人いるよねと同調。「とにかくうちに帰ります」では豪雨という非日常の中、数キロを歩いて駅に向かう人々を描きます。日常では当たり前に帰れる家がこんなに遠いとは。少しの事情で安全に帰れた筈が、歩く事になり小さなドラマが生まれる。淡々と読了。物語に、もう少し起伏があっても良いかなと感じた作品。

2016/12/23

red falcon

津村記久子さん初読みです。芥川賞作家なので一度読みたいと思っていました。『職場の作法』は、同じ内勤で働くものとして大いに共感するところがありました。『とにかくうちに帰ります』は、物語が遅々として進まずイライラしてきます。しかし、意識の流れを止めて周りをよく観察すると、通勤で毎日通っているのに気が付かなかった光景があることや、ふだん通らないところにも会社があって、そこに働く人がいることを教えてくれます。ラストで四人の登場人物をさりげなく巡り会わせてゆく上手さは、さすが芥川賞作家と感じました。

2018/02/07

AKIKO-WILL

【新潮文庫 2016】まさに今日みたいな日を描いた話…台風の日に会社から家に帰ろうとする人たち…リアルタイムに読んでいてもしや台風を呼び寄せたのか?と思ってしまった。こちらの話よりも職場の作法のが読んでいて、いるいるこんな人!って感じました。

2016/08/22

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