狂書伝
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狂書伝 / 感想・レビュー
いたろう
明時代の中国が舞台のファンタジー。とは言え、仙人のもとで修業をした主人公「ただならぬ娘」斑娘も、年を取らないという他は、かぶると犬に変身できる毛皮を持っているというくらいで、他に仙術を使うでもない。ファンタジー的な要素より、女性が書いた手紙を好んで蒐集する「嬢信癖」の話が怪しげで面白い。
2014/07/26
らむり
中国の時代ファンタジー小説。登場人物が個性豊かで面白い。物語は可もなく不可もなく。
2014/06/29
kosmos
持ち主に悪影響を与える一通の手紙をめぐる物語。何度もある食事の場面が印象的で、明の時代の人々の生活を想像しながら読んだ。人との接し方や考え方が、身分によって全然違うのもよく分かる。たくさんの人が登場するけど、物語の終わりに向かって色々なことが繋がっていくのが面白かった。
2020/02/09
鯖
少女が書いた手紙収集フェチの大富豪から始まる連作集が毛皮被って犬に変身する「ただならぬ娘」と関わって、どうなっていくのかなあ、と思ったら、ちょっと尻切れトンボで終わってしまった。文章や表現はすごい好きなんだけど、小説というよりもとりとめない書き付けみたいな感じ。
2014/07/27
としえ
明時代の中国。念がこもりやがては厄災を招くであろう“書”を探す斑娘(はんじょう)と、書家の蒐集で知られる富豪の陳遷(ちんせん)を軸に、いくつかの話が絡まっていく。淡々とした語りにわかりづらいところもあるし(誰の台詞?とか、この時の感情は?とか)、探している書についてもさらっとしか書かれていないし、仙術をつかうという割には斑娘の能力も肩すかしな感じだったし、もやっと感の残る読後だった。それでも散らばった話がつながっていく様子は面白かった。陳婉が陳遷に筆のお礼をいう場面が好き。
2015/04/25
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