第158回芥川賞は石井遊佳の『百年泥』と若竹千佐子の『おらおらでひとりいぐも』に、直木賞は門井慶喜の『銀河鉄道の父』に決定!
第158回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が発表された。選考会は16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、「芥川賞」は石井遊佳の『百年泥』と若竹千佐子の『おらおらでひとりいぐも』に、「直木賞」は門井慶喜の『銀河鉄道の父』に決定した。
【第158回芥川賞受賞作品】
最終更新 : 2023-10-28
1979年、東京都生まれ。デビュー作『盤上の夜』で2012年に日本SF大賞、『彼女がエスパーだったころ』で吉川英治文学新人賞、『カブールの園』で三島由紀夫賞、『あとは野となれ大和撫子』で星雲賞(日本長編部門)をそれぞれ受賞。『偶然の聖地』『黄色い夜』など著書多数。
第158回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)が発表された。選考会は16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、「芥川賞」は石井遊佳の『百年泥』と若竹千佐子の『おらおらでひとりいぐも』に、「直木賞」は門井慶喜の『銀河鉄道の父』に決定した。
【第158回芥川賞受賞作品】
2017年は〈新本格〉誕生30周年に当たる。その〈新本格〉第一世代作家がまだ読者だった1970~80年代に、『奇想天外』という雑誌があった。SF・ミステリーなどのジャンルを超えた、まさに「奇想天外」な誌面。その伝説の雑誌を2017年10月27日に山口雅也が復活させる。
山口雅也 やまぐち・まさや●1954年、神奈川県生まれ。早稲田大学法学部卒。在学中より諸分野のライターとして活動後、89年に『生ける屍の死』で作家として本格デビューを果たし、以降最先端で活躍し続ける。『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞。評論やアンソロジーの方面でも多数の実績がある。
『奇想天外』とは 1974年、ワセダミステリクラブ出身の曽根忠穂がミステリー畑の小鷹信光、SF畑の福島正実を編集委員に迎えて創刊した小説誌。幾度かの版元変更を経て1990年まで存続した。SFに限らず多くの才能を輩出した雑誌で、新井素子、山本弘、夢枕獏ほかの作家をデビューさせた。評論も荒俣宏など当時の先鋭的なメンバーが参加していた。
エンターテインメント…
『僕だけがいない街』①~⑤巻好評発売中!
2016年1月にTVアニメ化、同年春に映画化が決定した、話題のサスペンスコミック『僕だけがいない街』(三部けい/KADOKAWA)のノベライズが、電子文芸誌「文芸カドカワ」で10月10日から連載がスタートすることとなった。
ノベライズは、原作コミックスの主人公が追う真犯人の手記の形で事件の裏側を綴った、オリジナルストーリーとなっている。ノベライズ担当は、PCゲームメーカー「ニトロプラス」に所属する物語クリエイターで、『少女キネマ』(角川書店)、『小説版 魔法少女まどか☆マギカ』(ニトロプラス&芳文社)、『フェノメノ』(星海社)シリーズなどを手掛ける新進気鋭の作家、一肇(にのまえ・はじめ)。
コミックス版のファンの方、ミステリー好きの方はぜひチェックしてみてほしい。
『僕だけがいない街 Another Record』
●あらすじ 連続誘拐殺人事件の真犯人が記した一冊のノート。 彼を犯罪に駆り立てたのは愛か狂気か、それとも――。 世間では別々の事件だと思われていた児童連続誘拐殺人事件。すべては一人の男の手によ…
いよいよ選考会を今夜に控えた第147回の直木賞。 そんな直木賞に今回、デビュー作でノミネートされた異例づくしの新人作家がいる。それが宮内悠介だ。
早稲田大学出身の彼は在学中ワセダミステリクラブに所属し、卒業後もワセダミステリクラブOBとして創作を続けていた。幼い頃をニューヨークで過ごし、大学卒業後はインドやアフガニスタンを放浪した後に麻雀のプロを目指したこともあり、その経験が今回の『盤上の夜』(東京創元社)に活かされている。
1人のジャーナリストの目を通して描かれるこの作品は、囲碁やチェッカー、将棋、麻雀、将棋やチェスの起源となったといわれる古代インドのチャトランガなど、様々なボードゲームを題材にした一風変わった連作短編集となっている。
表題作の『盤上の夜』は、手足を失ったが囲碁盤をまるで自分の手足のように“感じる”ことができる天才女性棋士・灰原由宇と彼女を支える元プロ棋士・相田淳一の話だ。対戦の緊迫した描写には、まるで自分が戦っているのかと思えるほどに引き込まれる。
この作品が注目を集めているのは、金城一紀の『GO』以来となるデビュー作でのノミネート…
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