げいさい (文春文庫 あ 94-1)
げいさい (文春文庫 あ 94-1) / 感想・レビュー
氷柱
1041作目。1月8日から。フィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなる一作。展開としてはかなり盛り盛りにしているのだろうけれど、言いたいこととしては真なのだと思われる。天才たちもそのベールの向こうでは我々がぼんやりと考えるのと同じものを捉えていたのだとわかる一方で、距離が異なる分より鮮明に、そしてより身近なものとして認識しているということがわかる。何かを突き詰めると芸術に行き着くのだということもほんのり伝わって来る。探求してもし尽くせない独特な世界なのであった。
2024/01/10
justdon'taskmewhatitwas
芸術への初期衝動と、芸術家として喰って行く話以前の、芸術家の肩書を得る為に10代の若者に突き付けられるオトナな現実。言いたい事の細部と質感を大事にしたいと小説形式にした結果、人物が紋切型になったきらいもあるし、告白内容も想定内と言えば想定内。だが最近の読書がこの本を読む為にあった様な気もして、色々刺さる。ここでも黒田清輝は悪役キャラ。彼の人にもこういう若かりし過去もあったろうに。
2024/03/27
たけ
★★★★☆ 会田誠さんの多分?、実話。 好きです。 これを読みながら、東京に向かい、山口晃さんの個展に行ったのも一興。 高校の先生、「努力している人が、全員、成功することはない。でも、成功している人は、努力している」という言葉を思い出しました。 妊娠の件は小説としては不要だったかも。
2023/10/28
感想・レビューをもっと見る