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源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05)

源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05)

源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05)

作家
角田光代
出版社
河出書房新社
発売日
2018-10-30
ISBN
9784309728759
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ジャンル

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角田光代さんが、5年読み込んでわかった「源氏物語の真実」とは?――『源氏物語』現代語訳ついに完結!

 抜群のリーダビリティと現代人の感性に合った訳文で大好評を得ている角田版『源氏物語』現代語訳が、とうとう完結した。  角田さんがこの大仕事に費やした時間はおよそ5年。 「私としては5年をかけて訳したというより、5年かけて読み込んだという気持ちのほうが強いんです。この物語とじっくり向き合う時間を得られたのは、本当によかったと思います。取ろうとして取れる時間ではないので。今は『源氏物語』を〝私の物語〟として所有できたという気がしています」

じっくり読むことで見えてきた王朝の女性の多彩な個性

『源氏物語』は、平安時代に一条天皇の中宮となった藤原彰子に仕えた女官・紫式部が書いた、全部で54の帖(章)からなる長編小説だ。  上・中・下の3巻に分けられた今回の現代語訳では、上巻が光源氏の出生から全盛期を迎えるまで、中巻が栄華の陰りから世を去るまで、そして下巻が子や孫などの次世代が巻き起こすドラマを収録している。 「この仕事に取り掛かるまで、『源氏物語』は圧倒的な主人公である光源氏が好き勝手やっているだけの物語だという偏見がありました。実際、最盛期までの光源氏は…

2020/3/7

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源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05) / 感想・レビュー

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starbro

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻完読チャレンジ 、 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases 遂に29巻目まで来ました。華麗なる平安絵巻、優美な文章、典雅な大和言葉、恋する詠歌、中巻も堪能しました。角田 光代が小説を断筆して訳しているだけあります。続いて直ぐに下巻を読みたいのですが、2019年11月迄刊行されません。河出書房新社は刊行時期を見直すように。

2018/11/20

こーた

玉鬘から若菜の絶頂をへて、柏木と夕霧から、幻へ。僕の年齢が光君と重なるせいか、この中冊はずっと愉しく読むことができた。光君にとっての孫が、僕にとっての子、と云う違いはあるのだけれど。僕と妻とは、光君と紫の上と年齢差がいっしょで、寿命も一般的には男のほうが短くもあり、将来は僕のほうが先に逝くに決まっている、と信じて疑わないが、もし万が一、何かの運命で妻が先に、なんてことになったらほんとうに恐ろしくて耐えられそうもない。だから、光君の悲哀は痛いほどよくわかるのだ。さて光君亡き後の世、いよいよ宇治十帖の下冊へ!

2024/03/10

さてさて

生きとし生けるものものの定めでもある人の世の儚さは、千年を経た今の世と何も変わらないことを教えてくれる物語。長編小説の名手でもある角田さんが『読みやすさをまず優先』してまとめられた筆致の元、今の世を生きる私達の心が、平安の世を生きた人達の心と何も変わっていないことに気付かされる物語。千年も後の世の人の心を動かす物語を書いた紫式部さんの凄さに改めて驚くとともに、そんな物語を私達の元に分かりやすく届けてくれた角田さんには、改めてお礼を申し上げたいと思います。上巻に引き続き、素晴らしい物語がここにはありました。

2022/08/20

ちゃちゃ

本文のない「雲隠」の帖。最愛の妻・紫の上を亡くした哀しみが癒えないまま、光君は静かに彼岸へと旅立った。更衣腹の皇子として誕生し、准太上天皇の地位に昇りつめ栄華を極めた光君。その生涯に寄り添うように読み進めた。特に光君の晩年、女三の宮の降嫁により、周囲に悟られないように苦悶懊悩する紫の上の姿が胸を打った。聖母のように慈愛に満ちた妻でありながらも、出家を認められず、儚い浮き草のような満たされぬ孤独を抱いたまま旅立つ様に思わず落涙。『源氏物語』が「もののあはれ」の文学と称される所以を堪能し、感無量の読後感。

2022/05/13

アキ

上巻で数多くの女性と逢瀬を重ねた光源氏は、多くの妻を娶り、政治的にも天皇に次ぐ地位を得て、実は我が子である冷泉帝も永きに渡り皇位を務めた。財力も名誉も名声も手に入れた成功者であるが、老年になり、女三の宮は柏木に寝取られ薫を産む。葵の上と同様、紫の上も六条御息所に取り憑かれ、出家したいと望むも光君の反対で無念のまま亡くなる。数多くの登場人物が、糾える縄の如く前世の宿痾の様に過ちを繰り返す。平安時代の王朝を舞台とした人間の物語は、現代と倫理も論理も異なるが、光源氏や夕霧、柏木の心情、夫婦関係共に現代に通じる。

2024/01/06

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