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岡本綺堂 怪談文芸名作集

岡本綺堂 怪談文芸名作集

岡本綺堂 怪談文芸名作集

作家
岡本綺堂
東雅夫
出版社
双葉社
発売日
2022-09-15
ISBN
9784575245639
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岡本綺堂 怪談文芸名作集 / 感想・レビュー

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たいぱぱ

森見登美彦のエッセイで知った岡本綺堂、初読みです。江戸・明治風の怪談集と言ったところですが、100年程前の『近代異妖篇』を挿絵もそのまま収録した作品なので「風」ではなくて本物なのです。そう思うとこの読みやすい文体は当時の最先端だったのかな?と感じました。それ程怖くはない怪談ばかりですが、独特の味があります。その味が怪異の裏側を妄想させてくれます。ふと気付くの「ふと」は「不図」なんだ!なるほど!とか、昔は女の人も「かれ」と言ってたんだとか、その時代の空気や風俗にも触れた気がしてワクワクしました。

2023/02/04

NAO

岡本綺堂の怪談アンソロジー。岡本綺堂が怪談や巷談などに力を入れるようになったのは、関東大震災によって家と書物や日記、原稿類のすべてを焼失したことが大きな要因となったようだ。怪談なら詳しい文献資料なしでもなんとか書けるからだ。 このアンソロジーでは、『近代異妖篇』の八ツ井舜圭の挿絵も初出のまま収載されている。なかなか不気味なのが、「猿の眼」「筆塚」「影を踏まれた女」。「赤い杭」と「停車場の少女」は異界からの何者との繋がりが描かれているが、「赤い杭」ではなぜ一軒だけが杭を抜かれたのかが気になる。

2022/11/09

mittsko

文学・文芸の高みが、ど素人のボクにもわかる…(*´ω`*) 怪談綺談の類いと軽んずることなかれ やっぱり名を残す文学者の筆力は、凄いのだなぁと感じ入った次第 ※ 並行して、田中貢太郎『日本怪談実話〈全〉』も読んでいた 本書著者の岡本と、田中は全く同時代人 ともに怪談綺談で名を上げた ボクには正直、田中の文芸の才がよくわからなかった 一方、岡本の才は実にあらわだと思われました 実話怪談というより創作怪談のうえで、歴史的価値が大いにある、と思われました

2023/08/12

冬桐

東さん編著の文豪アンソロジー! 大好きな岡本軌道ということもあり、値段を見ずに購入(レジに行ってびっくりした笑) 内容はしっかり綺堂節が詰まっていて本当に怖いし楽しいしい笑 1番最初の『青蛙堂奇譚』はやっぱり名作中の名作。 そして私が好きなんだけれどもゾッとしている『鰻に呪われた男』も入っていて本当に満足。 岡本綺堂の作品は、多数あるけれども、まずはこのアンソロジーから手に取って、世界を楽しむのもよし、夏のお供にするのよし。 欲を言えば、是非『半七捕物帳』など、綺堂お得意のミステリーもアンソロジーを求む

2023/07/10

朔ちゃん

岡本綺堂の怪談話を集めた、贅沢な1冊。怪談もさることながら、当時の日本風俗を知ることができる。どれもこれも絶品で、読み終えるのがとても惜しかった。なかでも「猿の眼」「水鬼」が印象に残った。ひょんなきっかけで、怪しの世界に知らないうちに導かれる様がリアル。東京大震災の「指環一つ」は切なかった…。再読したいと思うほど魅力的な世界で、もっともっと読んでみたくなった。

2022/11/15

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