Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち
「Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち」の関連記事
佐渡島庸平 今月の「この本にひとめ惚れ」『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』『U&I』『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』
『ダ・ヴィンチ』本誌の人気連載コーナー「この本にひとめ惚れ」から、コルク代表・佐渡島さんのひとめ惚れ本を紹介。『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』といった大ヒット作品を世に出した天才編集者・経営者が“ひとめぼれ”した本をチェック!
『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』』
辛島デイヴィッド みすず書房 3200円(税別)
装丁:小川純子(みすず書房) 装画:岡本滋夫 編集:小川純子
村上春樹がどのようにエージェントと契約し、どのようにプロモーションされ、どのように有名になっていったのかが綴られている。クリエイターのエージェント業を行っている僕にとっては、喉から手が出るほど知りたい話!
『U&I』
ニコルソン・ベイカー:著 有好宏文:訳 白水社 2400円(税別)
装丁(日本語版):榛名事務所 装画(日本語版):川野次郎 編集(日本語版):金子ちひろ
以前このコーナーでセレクトした『もしもし』という小説と同じ、ニコルソン・ベイカーの作品。きわめて細かいディテールにこだわる、マニアックな作家ならではの内容。白水社はこのような作品をし…
2019/1/3
全文を読む関連記事をもっと見る
Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち / 感想・レビュー
どんぐり
川端・谷崎・三島に継ぐ日本人作家が国際的作家Haruki Murakamiになるまでのサイドストーリーである。我々が読んでいる日本人の村上春樹の小説が海外の読者に読まれるまでには、アメリカ市場へ向けてのプロモーターと日本語を英語に翻訳する者が欠かせない。これはそんな彼らの物語でもある。国際的な文芸市場のハブであるニューヨークでのデビューから国際的作家となった村上春樹の軌跡を翻訳家、編集者、作家へのインタビューをとおして明らかにしているので、ハルキストにとっては必読本といえよう。ところで、書名の「我々が読ん
2019/01/24
ぐうぐう
現在、世界でもっとも読まれている日本人作家が村上春樹であることは、誰もが認める事実だろう。しかし、村上春樹がどのように世界に紹介され、評価を得て、人気作家となっていったかは、意外と知られていない。本書は、いかに世界がHaruki Murakamiを発見したかを、関わった翻訳家、編集者、装丁家、エージェント等々に直接取材し、ブレイクスルーを果たすまでを追ったノンフィクションである。もちろん、村上春樹本人へのインタビューも敢行している。(つづく)
2018/10/02
SOHSA
《図書館本》NHK「英語で読む村上春樹」講師を務めていた著者の村上春樹に関する本ということで読む前からかなりの期待を持っていた。内容はまさに期待どおりの充実したものだった。今や世界的な小説家である村上春樹の作品についてなぜそれほどまでに世界で認められるようになったのか、それは単に村上作品の秀逸さだけではなく、翻訳家や編集者など周囲の人々の努力と協力そして少なからず幸運が要素になっていたことがよく理解できた。翻訳とは単に原作に忠実に訳すことではなく、翻訳先の言語世界でいかに理解されるか売れるかを(→)
2018/12/07
おさむ
いかにしてHARUKI Murakamiは世界的な人気作家となったのか?その謎を丁寧な取材で浮き彫りにしています。プロモーションや出版社、編集者、タイミング、翻訳者の力量と熱意‥‥。さまざまな要素がうまくからみあった成功だったんですね。グローバル化が進んだとはいえ、文学作品が超えなくてはならないハードルはまだまだ高いんですね。翻訳版は短縮されたり、中身を変えられたりしているのだそうです。昔、1冊だけ講談社の英語版を読みましたが、日本人向けの本だったことを初めて知りました笑。
2018/11/03
aloha0307
数年前、NHK”英語で読む村上春樹”でナレーターを務めた辛島さん 内容は村上作品の読解と思ったら、ちょっと違いました。世界のMurakamiとなったのは、出版社(講談社アメリカ ではやはり...)、編集者(「普通、透明で認識されない」)etc出版に関わった人々の熱い思いゆえだったのですね。本書で頻出の voice という単語~nativeはこうやって(敢えて訳せば 伝えたい表現の中核・芯 かな?)使うのだね。
2018/12/16
感想・レビューをもっと見る