“お母さん像を崩していきたい” ブルーの「赤兎馬」は、カップやきそばにも高級料理にも合う包容力。小説家・本谷有希子さんインタビュー
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長引く自粛生活の影響もあり、お酒の飲み方も変わりつつある今日このごろ。しかし、年齢や生活環境によっても、お酒とのつき合い方は変化するものだ。劇作家・演出家としてはもちろん、『異類婚姻譚』『嵐のピクニック』(ともに講談社)などで小説家としても活躍する本谷有希子さんも、「子どもが小さいときはセーブしていたので、今、お酒がよりおいしく感じます」と、お酒との関係の変化を語る。年齢や経験とともに、本谷さんがお酒に求めるようになったものとは? お話をうかがった。
(取材・文=三田ゆき 撮影=干川修)
飲食を描写すると、登場人物に血が通う
──本谷さんの作品には、ビールやワイン、ハイボールなど、いろいろなお酒が登場します。お酒はお好きですか?
本谷有希子(以下、本谷) 好きですね。夕方になると飲みたくなります。もともと劇団をやっていたので、若いころは本番があると毎日打ち上げに出て、お酒を飲んでいました。大人になってからは、そういった無茶な飲み方はしなくなりましたね。ビールやハイボールを経て、最近は「けっきょく焼酎のお湯割りだよね」というところに行き着いた感…