岡田将生が選んだ1冊は?「ここまで心血を注げるものに出会えるなんてうらやましい」
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2024年4月号からの転載になります。
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、岡田将生さん。 (取材・文=松井美緒 写真=TOWA)
紙のページをめくる手触りが好きという岡田さんは、しばしば書店を訪れ心惹かれる一冊を探す。昨年、そうして出会ったのが『エヴァーグリーン・ゲーム』だった。 「Netflixの『クイーンズ・ギャンビット』がすごく好きで、ああいうドラマに出てみたいと思っていたんです。それもあってチェスがテーマのこの小説を手に取ったら、もう虜になって」 岡田さんの心を捉えたのは、全身全霊をかけてチェスに向き合うキャラクターたちの姿だった。 「ずるいと思ってしまいました。ここまで心血を注げるものに出会えるなんてうらやましい」 同時に、彼らは岡田さん自身とも重なる。 「少年少女の頃の出会いによって、一気にその人の人生が花開く。僕も10代の多感な時期に演技の世界に入ることができました。それで今の僕があります。…