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妻が椎茸だったころ

妻が椎茸だったころ

妻が椎茸だったころ

作家
中島京子
出版社
講談社
発売日
2013-11-22
ISBN
9784062185134
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妻が椎茸だったころ / 感想・レビュー

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れみ

突然亡くなった妻が予約していた料理教室に出かけることになった主人公のお話(表題作)ほか、不思議な雰囲気のお話ばかりの短編集。どれもちょっともやっとした感じで終わるけど、ついつい引き込まれる。そして、お話のなかに出てくる料理がみんな美味しそう(^-^)

2014/09/25

めろんラブ 

中島流奇譚集。シュールあり、ホラーあり、幻想ありと、その器用さに舌を巻いた。収録の5短篇はそれぞれに違った味わいがあり、どの作品も楽しめたが、なかでも出色は、寂寥をユーモアで包んだ表題作「妻が椎茸だったころ」。妻が椎茸・・・何がどうしてそうなったのか。読者がタイトルに抱くであろう疑問を共感に変え、胸に迫る作品に仕上げた中島さんの技量が計り知れない。凄みさえ感じさせるそれは、もはや畏怖の域。行間に漂う豊かな時間≒記憶を忠実に反映した装丁も◎。

2014/01/21

milk tea

不思議な感覚がなんともクセになります。いろんな形の面白さがあって、最後のオチもまた良し。タイトルにもなってる「妻が椎茸だったころ」。ごくごく普通のお父さんが、奥さんを亡くし、ちょっとしたことから仕方なくお料理をするはめになってしまう。ここの描写は滑稽。少し不器用なところも可愛い。お孫さんにおねだりされるほど美味しい椎茸入りのちらし寿司が作れるようになる。そして自分の隣に寄り添ってくれる一本の椎茸。なかなかいいんじゃない?

2017/09/20

❁かな❁

タイトルがインパクトがあり、お気に入りさんの感想で気になり、初めて中島京子さん読みました!短編5編入り。個性的なお話で、怖い話や奇妙な話など楽しむ事ができました!特にお気に入りは表題作の「妻が椎茸だったころ」「ハクビシンを飼う」です!お話は個性的なのにとても淡々と描かれていて読みやすいです。「妻が椎茸だったころ」は妻に先立たれた定年を迎えた男性のお話でとても良かったです。「ハクビシンを飼う」は身寄りのない叔母が亡くなり、そこを訪ねた女性のお話で夢が現実かわからない雰囲気がとても素敵でした★空気感好みです!

2014/02/03

pino

狂気?偏愛?ミステリアスな5編。日常と非日常の境界線の上を歩く楽しみを味わえた。趣が異なる『リズ・イェセンスカ…』以外はヘンテコなんだけど、歪んではいない気がする。登場人物たちの忙しない毎日にヘンテコなものが投げ込まれ見えなかったものが見えてきて魔法にかかったようにのめり込む描写が奇抜。常識という縛りがなくなると宇宙へも古代へも幽玄な空間へも行けそうだ。食虫植物を愛で石に惹かれて昔は椎茸で…。それでも彼らは安易にあちらの世界に行かないだろうという妙な安心感もある。愛ありゾワリあり。とりあえずお腹がすいた。

2022/05/28

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