スクリーンが待っている (小学館文庫 に 28-1)
スクリーンが待っている (小学館文庫 に 28-1) / 感想・レビュー
konoha
西川さんが初めて小説をもとに映画を作った「すばらしき世界」の制作の裏側を中心としたエッセイ。監督だから語れるリアルな映画の話が面白い。「映画作り大変だろうな」という予想を軽々と飛び越え、緻密な作業の多いこと。原作の佐木隆三「身分帳」の舞台を現代にするため、婚活パーティーに潜入したり、刑務所を取材したり。あらゆる努力を経て映画が完成するのだと実感した。映画の最終作業がコロナ禍と重なる描写は緊迫感がある。職人気質のプロによる映画作りが続けられますように。役所広司さん、仲野太賀さんの話も楽しい。
2024/04/19
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