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メガロマニア: あるいは「覆された宝石」への旅

メガロマニア: あるいは「覆された宝石」への旅

メガロマニア: あるいは「覆された宝石」への旅

作家
恩田陸
出版社
NHK出版
発売日
2009-05-01
ISBN
9784140813744
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メガロマニア: あるいは「覆された宝石」への旅 / 感想・レビュー

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hiro

いつも図書館では小説、エッセイの棚を見て、最後に紀行文の棚を見るのが習慣だ。そして、その棚には背表紙に大きく「メガロマニア 恩田陸」とある一冊があった。この題名ではどこへいった紀行文か分からないので手に取ってみた。すると、恩田さんがマヤ・インカ文明の地を訪ねた紀行文だった。マヤ・インカ文明と恩田さんの伝奇小説とはマッチしそうだ。実際ユカタン半島では、地霊が恩田さんのところを訪れた。きっとその地霊は、恩田さんにマヤ文明をモチーフとした伝奇小説を書かせようとしたのではないかと思える、そんな雰囲気の紀行文だ。

2012/03/26

エンブレムT

旅先で見た光景を、どこまでも小説家の目線で描写し綴っている紀行文でした。「いつかこの体験が熟成され、物語として出てくるんだろうな」そんな風に思えるフレーズが、キラキラと宝石のように点在しているように思えました。目に映るものから連想していく子供の頃の記憶。恩田さんの血肉と化した、数々の本や映画のシーン。作家として広がっていく想像の世界。失われた文明の欠片が垣間見える写真たち。行った気になれるガイドブック的な楽しい紀行文ではなく、「この場所を自分の目でも見てみたいな」と思わせるタイプの一冊だと思いました。

2012/05/11

Taka

恩田さんの紀行なんだな。エッセイのタッチで進み、いつ事件が起こるのか⁇って思いながら…ペルーに移民した日系人は滋賀県出身者が多いんだと。初耳でした。

2018/06/30

PSV

マヤ文明は男の浪漫!でも、恩田陸は女です。紀行文、という割には虚構も混じりつつ、フワフワとした読後感。ただ、確かに残るのは、遥か異国への憧憬。旅に出たくなる、という意味では、非常に優れた作品でしょう。恩田陸のエッセイは初だけど、これはこれでなかなか面白い。他のエッセイも読もうかしら。  ★★★☆☆  「オレ、故郷に帰ったらマヤに行くんだ…」

2012/10/14

Roy

★★★★+ まとまりを感じさせない断続的文章から、作家自身の脳を具現化した印象を覚えた。この本で恩田陸は旅先で浮かぶ違和感を敏感に捕える。捕獲されたのは日常で当然だと錯覚していること、誤認していることとのズレによる差異。そこから考えると題名の造語「メガロマニア」の意味は言い得て妙であり、その誇大妄想や古代妄想ってのは、興味さえあれば人をワクワクさせる無限の夢幻なのだ。つまりは僕がただマチュピチュへ行きたいだけ。あゝ、お金がないのです。

2009/07/15

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