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精選女性随筆集 森茉莉 吉屋信子 (文春文庫 編 22-2)

精選女性随筆集 森茉莉 吉屋信子 (文春文庫 編 22-2)

精選女性随筆集 森茉莉 吉屋信子 (文春文庫 編 22-2)

作家
森茉莉
吉屋信子
小池真理子
出版社
文藝春秋
発売日
2023-10-11
ISBN
9784167921200
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精選女性随筆集 森茉莉 吉屋信子 (文春文庫 編 22-2) / 感想・レビュー

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真琴

対照的な二人による随筆集。森茉莉の作品からは、天真爛漫さ、美に対する感性が伺える。幼年時代を過ごした千駄木の家での日々を描いた「幼い日々」は絶品。(鴎外の溺愛っぷりが半端ない)吉屋信子の岡本かの子、林芙美子等との交友関係を描いた作品からは、優しくユニークで鋭い観察眼を持った人だと感じた。吉屋信子は少女小説のイメージがあるが、家庭小説や歴史小説、幻想寓話作品も書いていると知りそちらも気になり読んでみたい。 (読書メーター記録1000冊目!)

2024/03/13

ぴちか

森茉莉と吉屋信子の随筆を並べると、2人が対照的でありながら鋭い洞察力と確固たる自己を持っているという共通点のある女性である事が感じられました。森茉莉の「幼い日々」は、鴎外との思い出や母・しげとの関係が書かれているのだが、何となく戻れない日常への郷愁が感じられる名品です。吉屋信子は他人を観察するのが上手く、「逞しき童女」「純徳院芙蓉清美大姉」「与謝野晶子」「宇野千代言行録」のどれも、相手の言動を素直に描写しつつもどんな人物だったのかが読者によく伝わる名文です。秋の夜長に読むのにぴったりの随筆集でした。

2023/11/04

のせなーだ

森茉莉氏の「幼い日々」には痺れるばかり。文章表現の流れるような映像、画家のような色彩表情描写、ああ森鴎外を父親として育ち愛される世界。当時国内で数パーセントの特別リッチな環境。「贅沢な精神」当時のホテルボーイ、番頭への批判は今の勘違いと目利きがない高級ブランド系の販売員たちにも当たっている。吉屋信子氏は初めて読む。氏の目で見た、「女流」作家という時代の彼女たちの当時の様子が面白い。放哉の登場があったのはうれしい。放哉の言葉は年齢とともに近づいてくるな。夜空の月を一人で見るとき思い出す放哉。良本。

2023/11/27

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