「17年待った甲斐があった!」京極夏彦「百鬼夜行シリーズ」最新作に圧倒されたファンが魅力をたっぷりと解説
第一報を聞いた時、耳を疑った。歓喜に全身が震えた。京極夏彦による大人気シリーズ「百鬼夜行シリーズ」、その最新作がついに発売されるというのだ。その名も『鵼の碑』(京極夏彦/講談社)。というか、ファンならば、17年前からそのタイトルは知っていただ…
第一報を聞いた時、耳を疑った。歓喜に全身が震えた。京極夏彦による大人気シリーズ「百鬼夜行シリーズ」、その最新作がついに発売されるというのだ。その名も『鵼の碑』(京極夏彦/講談社)。というか、ファンならば、17年前からそのタイトルは知っていただ…
話が面白い人は魅力的だ。才能なのだろう。内容は大したことがないのに、その人が話すだけで、なぜだか聞き入ってしまう。 面白い話をして、人を楽しませたい。それは、どうやら古来、人々の欲望だったようだ。“ひどい民話”を京極夏彦氏、多田克己氏、村上健…
『京極夏彦講演集「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし』(文藝春秋)が刊行された。『百鬼夜行』『巷説百物語』などの人気作で知られるミステリー作家、京極夏彦氏がこれまで各地で行った講演を活字化したものだ。民俗学、歴史、宗教などの幅広い領域に…
“言葉は、この世にあるものの何万分の一、いや、何百万分の一ぐらいしか表現できないものなんです” 小説家の京極夏彦さんは『地獄の楽しみ方 17歳の特別教室』(講談社)で「言葉」についてそのように語る。本書は、15~19歳の聴講生に向けて行われた特別授…
江戸時代中期、現在の広島県三次市でとんでもない騒動が巻き起こった。 武士の少年、稲生平太郎の家に夜な夜な妖怪が現れて、1か月にわたって彼を脅かし続けたのだ。今日では一般に稲生物怪録(いのうもののけろく)と呼ばれるこの騒動は、人名や地名がはっ…
宮部みゆきらベストセラー作家が腕を振るい、“怖い絵本”のブームを巻き起こした岩崎書店の「怪談えほん」。2011年の創刊以来、順調に巻を重ねてきた同シリーズは、今月刊行の最新刊『まどのそと』でついに10冊に到達した。 毎年夏になると書店の絵本コーナー…
「『怪談』を通じて、想像力を養い、強い心を育んでほしい」とのコンセプトのもと、当代一流の作家たちが怪談を書き下ろした、岩崎書店の人気シリーズ「怪談えほん」。 今日まで3期10冊(第3期は現在刊行中)が刊行された同シリーズの中でも、トップクラスに…
妖怪ものが好きな方であれば読んだことはあるであろう妖怪マガジン『怪』。筆者もときどき購読していたが、いかんせん、月刊誌のようにこまめに発行されているわけではないため、発刊時に見逃してしまうことも多く、気づいたときにバックナンバーを購入する…