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室橋裕和

職業・肩書き
作家
ふりがな
むろはし・ひろかず

プロフィール

最終更新 : 2023-05-18

1974年生まれ。週刊誌記者を経てタイに移住。現地の日本語情報誌に在籍し、10年にわたりタイや近隣諸国などを取材。帰国後はアジア専門のライター、編集者として活動。著書に『ルポ新大久保』(辰巳出版)、『日本の異国』(晶文社)、『おとなの青春旅行』(講談社現代新書)など。

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ネパール人経営のインド料理店「インネパ」は、日本人向けに特化した店/カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」②

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『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』(室橋裕和/集英社)

「インネパ」というワードに漂うある種のニュアンス  本書のテーマである「ネパール人経営のインド料理店」は、巷では「インネパ」なんて呼ばれることがある。この言葉には、 〝本当のインド料理でも、ネパール料理でもないものを出す店〞  というニュアンスが込められているように思う。これはおもに、インドやネパールなど南アジアの食文化を愛する人々や、エスニックファンからの視線なのだが、そこにはちょっとした「侮蔑」が含まれているのでは……と感じてしまうのは僕だけだろうか。  確かに現地の文化に詳しい人からすると、「インネパ」は異質に映るかもしれない。インドの味つけとはだいぶ違う、甘みが強くてスパイスの刺激が薄いカレー、やたらにふわふわで巨大なナン、そこらのスーパーで買ったであろうゴマだれドレッシングのかかったサラダを出す店もあれば、インド亜大陸のどこを探したって見当たらない「あんこナン」「明太子ナン」なんてのを出す店もある。 「これのどこがインド料理だあ!」  と怒るカレーマニアの日本人もいる。…

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日本のインドカレー店が、どこもメニューがソックリな理由/カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」①

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『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』(室橋裕和/集英社)

同じようなメニューの店が多いワケ 「いま日本にはね、4000〜5000軒くらいあると言われてるんですよ」 「そんなに!」  けっこうな数字に僕は驚いた。教えてくれたのはティラク・マッラさん(59)だ。日本でただひとつのネパール語新聞「ネパリ・サマチャー」を発行し続けて25年というベテランのジャーナリストなんである。編集部は僕が住む新大久保(新宿区)にあり、ご近所なのでたまに遊びに行く。そして編集部の2階にある編集長室で、日本に住むネパール人たちについてあれこれ教えてもらうのだ。ネパール語で情報発信を続けてきた日本唯一のメディアだけあって、マッラさんのもとにはいろいろな話が集まってくるし、ネパール人からの相談も寄せられる。とっても柔和なおじさんなので、みんな安心して話せるのだろう。僕もそのひとりだ。  そんなマッラさんならきっと「インド料理店を開いているネパール人」について詳しいだろうと思って訪ねてみたのだが、「4000〜5000軒」という数にまずは驚いた(この数字には諸説ある。3…

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カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 (集英社新書)

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作家
室橋裕和
出版社
集英社
発売日
2024-03-15
ISBN
9784087213089
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